No.149 2001.10.1
そうやっぱり、今日のコチサニュースはこの話です・・・
コチサ
「おはよう」
社長
「なんだ、月初めの月曜からB勤かぁ」
コチサ
「なんの、なんの。そんなことどうでもいいから・・ねぇ見た?昨日?」
社長
「ん?」
コチサ
「キューちゃんだよ、キューちゃん」
社長
「おばけのかぁ?」
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別に良いんだけれど、どうして年配の方ってこの手のギャクが口を付いてしまうんだろう?
この人が悪いんじゃない、寄る年波のせいなんだと思ってもつい冷たい視線が・・・
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社長
「な、なんだよ」
コチサ
「別に・・・」
社長
「で、どうしたんだよ、高橋尚子が?」
コチサ
「ほら、最初からわかってるんじゃん」
社長
「・・・」
コチサ
「いやすごいね、世界新記録だよ」
社長
「君も一応はランナーと言われる最下層の人物。刺激を受けたかね?」
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※ランナーの定義はいろいろありますが、コチサが社内的に採用しているのは、「キロ5分以内のペースを10キロ以上続けることが出来る事」というやつです。
つまり最低10キロを50分以内で走れれば、最低限のランナーということです。
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コチサ
「いや、そこでね。一つお願いがあるのですが・・・」
社長
「出たな、今度は何を考えたんだ?」
コチサ
「社長に是非、コチサのラビットになって欲しいのです」
社長
「まったく、君は頭の中が絵に描いたように解りやすい人間だな」
コチサ
「どゆこと?」
社長
「オリンピックや国際大会以外の長距離レースにはラビットが付くって事を、昨日初めて知ったんだろ」
コチサ
「まぁ」
社長
「それで、なんかかっこよく思えて使ってみたくなったんだな」
コチサ
「まぁ」
社長
「で、私が君のラビットか」
コチサ
「あとは、砂太郎とか、ビリーとか・・・あっ、ビリーはだめだね、コチサよりタイムが遅いから・・・じゃぁタ○ヤナギ君とかに頼んで、昨日のキューちゃんみたく、守られて走ってみたら人生変わるかなって・・・」
昨日の高橋選手の快走の影には、高橋選手を取り囲んで走る5人の男性走者がいました。
世界最高記録樹立を手助けするペースメーカーの男性二人と、転倒防止のための三人のガードランナーです。
これまでの世界記録保持者のロルーペさんも、そうして世界記録を樹立しました。
男女同時スタートが許される大会での、女性だけに与えられる特権ですね。
まぁいろいろ意見はあるようですが・・・
とりあえず、何でも経験したがるコチサは、ラビットに囲まれたレースというのに出てみたくなったのです。
コチサ
「もしもし、砂太郎」
砂太郎
「はい」
コチサ
「ねぇ、ラビットやってちょ」
砂太郎
「・・・」
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砂太郎の無言は肯定の印。
やったぁー一名確保。
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コチサ
「ねぇ、砂太郎やってくれるって、社長もやって」
社長
「まぁいいかな。たまには、往復の交通費、出場費から昼飯代まで至れり尽せりの大会もいいかもな。いいよ、やるよ」
コチサ
「ちょ、ちょっとどゆこと?」
社長
「ラビットは雇われてるんだよ。だから指示通りに走ってくれるんだよ」
コチサ
「それは、世界の一流のラビットのことでしょ。砂太郎にしたって社長にしたって、ラビットの経験あるの?無いでしょ。じゃぁまだまだ半人前も半人前じゃん。そんなラビットにお金払う人なんかいると思う?最初は低姿勢で行かなくちゃ・・・お金払ってでもラビットの練習をさせてもらって・・・そういう下積みこそが大切なんじゃないかな」
社長
「ちょ、ちょっと、私は別にラビットになりたいわけじゃ・・・」
コチサ
「何でも一番にならなくちゃ。負けるの嫌でしょ。だったら今がチャンスだよ。コチサは素人のラビットでも良いって言ってるんだから。ありがたく受けた方がいいよ。この一歩がいずれキューちゃんのラビットへの一歩に繋がるかも知れないんだよ」
(まぁ口先三寸のコチサが煙に巻くというのはこういうことだね)
と言う訳で、リレーマラソンの次は、ハーフマラソンに出場予定です。
それもラビット付きの。
んー気分だけ、重要選手気分。
現実には、ウサギというよりカメのスピードに近い集団になるんだろうけど・・・
コチサ
「あっ、それから給水ポイントで、ドリンクを手渡してくれる自転車に乗ったお兄さんも探さなくちゃ・・・」
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