コチサニュース No.141 2001.9.12

 コチサニュース第132号・第133号でお伝えした父の手術が無事に終了しました。



 その朝の事・・・

 コチサ

 「あ、浩二?お父さんどうした?」

 浩二

 「まだ、朝の5時やで、手術はお昼からやで」

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 前日、弟の車で、お父さんは入院。

 お母さんも付き添いで病院に泊まっています。

 ちょっとだけ、お姉さんじみた事も言おうかと・・・

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 コチサ

 「朝ご飯大丈夫?」

 浩二

 「大丈夫って?どういうこと?」

 コチサ

 「一人で作れるの?」

 浩二

 「大丈夫だよ」

 コチサ

 「コチサがそばにいられればね」

 浩二

 「そしたらこの忙しいのに、僕が二人分の食事を作らなくちゃならないじゃん」

 コチサ

 「まぁ、そだね・・・」

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 病院には、コチサを除く家族が集合。

 コチサはせっせとメールでやり取りをします。

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 コチサ

 「(発信)お父さん、どう?」

 妹、園子

 「(発信)まだだよ、さっきのメールから5分しかたってないでしょ」

 コチサ

 「(発信)お父さん、どう?」

 浩二

 「(発信)お願いだから、少し静かにしててよ」

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 12時に手術室に入ったお父さんは、1時半には無事に回復室に移されました。

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 浩二

 「(発信)無事終わりました。お父さんは元気」



 簡単な手術だし、全然問題ないことはわかっていたのに、腰が抜けるくらいホッとしてしまいました。

 気がつくと、昨日の夜からの姿のまま・・・

 時間はそろそろ午後2時。

 やっと頭が正常に機能してきました。

 なんだ今日は平日じゃん。

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 コチサ

 「もしもし、あのさ、今日はB勤(午後出社)ね」

 社長

 「っていうか、もうとっくに午後なんだけどね。で、どした?」

 コチサ

 「おかげさまで、無事に終わりました」

 社長

 「そりゃ良かった。じゃぁ今日はゆっくり休んで下さい。こっちも集中して仕事したいし・・・」

 コチサ

 「どゆこと?」

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 ということで、丸々一日が開いたコチサは、ベッドにもぐりこんで熟睡モードに・・・

 お母さんは、今日一日病院に付き添うそうので、もう一日頑張ってもらわなくてはなりませんが、コチサはもう限界、寝ます・・・(実は何もしてないのですが)



 ところが爆睡中にコチサはあることに気がついて飛び起きました。

 コチサ

 「もしもし、浩二」

 浩二

 「なんや、また?」

 コチサ

 「明日何の日かわかってる?」

 浩二

 「知っとるって、そんなの」

 コチサ

 「なんだ・・・」

 コチサ

 「もしもし、園子」

 園子

 「なんなの今度は?」

 コチサ

 「明日何の日かわかってる?」

 園子

 「知ってるよ」

 コチサ

 「ちぇっ・・・」



 翌日はお母さんの誕生日でした。

 農家の仕事は毎日決まりきった作業です。

 出張や徹夜もありません。

 結婚して以来、お父さん抜きで誕生日を迎えた事はないはずです。

 不安を抱えて二日間病院に付き添ったお母さんは、ほっとした気持ちと疲れで、フラフラで帰ってくるはずです。

 本人も誕生日であることなんか忘れてしまっているはずです。

 でもだから、一言でも「おめでとう」と言って迎えてあげたい。



 浩二

 「園子姉ちゃんが、軽い食事を作ってくれて、僕がプレゼントを用意してあるよ」

 コチサ

 「あれで結構お母さんも心配してたはずだから、今日はゆっくり寝かせてあげてね」

 浩二

 「そうする」

 コチサ

 「それからさぁ・・・」

 浩二

 「ん?」

 コチサ

 「そのプレゼント、コチサと一緒に買った事にしてくれない?」

 浩二

 「・・・」



 ご心配をいただいた皆様、どうもありがとうございました


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