コチサニュース No.140 2001.9.10

 「しますえよしお」さんは、コチサの大好きな歌手です。

 毎年この季節になるとCDが聞きたくなり、終日聞きまくっています。

 コチサにとっては、日本では第一人者の男性シャンソン歌手だと思っております。



 社長

 「ねぇこのCDもう何周もしてるよ、そろそろ止めない?」

 コチサ

 「止めない?邪魔?」

 社長

 「いや、そんな事無いけど・・・」

 コチサ

 「ライブ行けないんだから、せめてCDで聞かなくちゃね」

 社長

 「銀巴里、無くなっちゃったからね。あそこだったらコーヒー一杯1500円で、聞き放題だったのにね、ふっ」

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 何が「ふっ」だよ。

 感慨に浸っちゃって・・・

 「銀巴里」無くなったのっていつよ?

 1990年でしょ?

 そんなの懐かしがってるのって年寄りってことじゃん。

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 コチサ

 「今のシャンソニエって高いからね」

 社長

 「そだね」

 コチサ

 「いいよ別に、会社の福利厚生費で行かせてくれって頼まないから」

 社長

 「悪いな、そうしてくれ」

 コチサ

 「でもなぁ・・・前回しますえさんのシャンソニエに行ったの何年前だろ?コチサのリクエストに応えてくれたんだよなぁ」

 社長

 「かっこいいお兄さんって感じだよね。ステージ動き回ってさ、GSっぽかったな」

 コチサ

 「だからさぁ、いつの時代の話をしてるのさ。渋くて温厚、穏やかな大人って感じだよ。それに最近では椅子に座って歌うことの方が多いよ」

   社長

 「そうかぁ・・・」

 コチサ

 「でも、しますえさんのシャンソンっていいよね」

 社長

 「シャンソンはみんな良いよ・・・そういえば勝手に持ってったシャンソン10枚組のCD返してね」

 コチサ

 「ほへぇ」



 しますえさんのシャンソニエは「蟻ん子」といって四谷にあります。

 しますえさんのステージの日は、予約をしなくては入れない盛況です。

 ステージの合間には、各テーブルを回ってお話をしてくれます。

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 しますえさん

 「今日はようこそ」

 コチサ

 「なんの、なんの」

 しますえさん

 「ごゆっくりお楽しみください」

 コチサ

 「しますえさん、ちゃんと食べてる?」

 しますえさん

 「?」

 コチサ

 「どうしてそんなに細いんですか?何か秘訣でも?」

 しますえさん

 「ちゃんと食べてますよ。それよりリクエストはありますか?」

 コチサ

 「初恋のニコラでお願いします」



 社長

 「コチサ君が初恋のニコラねぇ」

 コチサ

 「悪い?」

 社長

 「コチサ君はさぁ、シャンソンってイメージじゃないよね」

 コチサ

 「じゃぁ何?ジャズ?」

 社長

 「気持ちはわかるよ。そういうおしゃれな枠に自分を入れたいのは・・・」

 コチサ

 「じゃぁ演歌?」

 社長

 「うーん、近いけどちょっと」

 コチサ

 「ニューミュージックかな」

 社長

 「ムード歌謡ってやつだな」

 コチサ

 「そんなジャンル無いじゃん」

 社長

 「でも、そんな感じ」

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 人がせっかく巴里の街並みをイメージしながらシャンソンを聞いている時に、失礼なやつめ・・・

 でもコチサは、演歌もムード歌謡も好きだし、シャンソンも好き。

 しますえさんは、椅子に座って歌う時、必ず一言挨拶をされます。

 自分は幼い頃から病気を患っていて、最近はちょっと調子がすぐれないので座らせて歌わせていただきます。

 そして低く染み渡る声であっという間に聴衆を引き込んでいかれます。

 コチサの手元には、そんなしますえさんの若い頃のおちゃらけたテープがあります。

 仲間内でシャンソン喫茶に集まり、友達の名前を入れて即興で歌詞を作って歌っているテープです。

 優しい笑い声に包まれたテープは、もう一つのしますえさんの横顔が現れていて、コチサの大切な宝物です。

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 社長

 「そういえば、僕のしますえさんのプライベートなテープ、あれもコチサ君が借りていったんじゃなかったっけ?」

 コチサ

 「なっ何言ってんの?そっそんなの知るわけ無いじゃん^^;」


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