No.137 2001.9.3
コチサが出場を回避した(逃げたと言われる)「こもろ・ふれ愛ウォーク」62.2キロの行軍に参加した「ペッパーフレンズ群馬支部」の支部長は、9月2日午前8時34分、無事に完歩いたしました。
小諸を17時47分出発。
そして14時間47分後のゴールでした。
よく頑張ったと褒めてやりたい
義理堅い支部長は、刻々と移り変わる情報を、逐一コチサにメールで知らせてくれました。
では、9.01ドキュメントを・・・
支部長
「(着信17:47)今、小諸を出発しました」
コチサ
「(発信17:49)頑張ってください」
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この頃コチサは、東急ハンズの「ハンズメッセ」で安くなっていた無添加石鹸を大量に買い込み帰宅途中・・・
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支部長
「(着信20:08)海野宿、白鳥神社です。まだ11.8キロです」
コチサ
「・・・」
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食事中だった為、無視しました。
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支部長
「(着信22:03)上田城到着です。ここですよね、コチサさんがおいしいと言っていたラーメンの店」
コチサ
「(発信22:05)醍醐だよ」
支部長
「(着信22:07)発見です」
コチサ
「(発信22:09)冷たいラーメンがいいよ」
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ここでいきなり携帯が鳴る
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支部長
「コチサさん、ご苦労様です」
コチサ
「ご苦労様はそっちでしょ。ラーメン食べた?」
支部長
「どうも途中でウーロン茶を飲んでから調子が悪いんですよ。だから体冷やさないように暖かいラーメンにしようと思うんですけど・・・」
コチサ
「コチサは冷たいのしか食べてないから、味は保証できないよ」
支部長
「はい、とりあえず食べてみますね」
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支部長
「(着信01:07)戸倉です。34.4キロです。気分が悪くて、吐きそうです」
コチサ
「(発信01:09)おやすみなさい」
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そして、支部長の苦悶の一人旅が始まりました。
この時点で、すでに一緒に参加したグループの6名はバラバラになり、支部長はその中ではトップを歩き続けていました。
夜中から夜明けにかけては、この行軍の一番辛いところです。
前回、前々回とコチサは何度、道端で眠ろうかと思ったくらいです。
それに比べて今、ベットの上で眠れている自分がなんと幸せな事かと思いました。
気を使うタイプの支部長は、この時間はメールも送ってきません。
別に送って来ても良いのに。
音も切ってるし、どうせ気が付かないんだから。
きっと今ごろは、睡魔と疲労から来る体の節々の痛みと戦いながら歩いているのでしょう。
コチサの書いた願い事も、絵馬の端っこに書いて運んでくれています。
ありがたいことでございます。
ぬくぬくとしたベッドの上から、支部長のご検討を祈るばかりです。
そして・・・
明けて9月2日午前11時を過ぎる頃、コチサは爽快な気分で日曜の朝を迎えました。
携帯を見るとメールが・・・
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支部長
「(着信05:15)今、篠ノ井です。49.1キロです。辛いです」
支部長
「(着信06:03)川中島。54キロ。もう少しです」
支部長
「(着信06:45)青木島です。もうダメ」
支部長
「(着信07:07)丹波島、最後のチェックポイント通過です。後はゴールを目指すのみ」
支部長
「(着信08:34)ついに善光寺ゴールです。今年も62.2キロ完歩です。ありがとうございました。感激です」
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支部長の苦難の行軍の歴史が刻まれていました。
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コチサ
「(発信11:00)完歩おめでとうございます。ゴールのお蕎麦おいしかった?」
支部長
「・・・・・」
コチサ
「(発信12:05」ねぇ、お蕎麦おいしかった?」
支部長
「・・・・・」
返事が無いので電話をしました。
コチサ
「支部長、おはよう、ねぇお蕎麦おいしかった?」
支部長
「コチサさん、勘弁してくださいよ。もう眠くて・・・」
コチサ
「そんなぁ、どうだったのかお話してよ。何か面白いことあった?」
支部長
「何も無かったですよ、辛くて、今はただ眠いだけですよ」
コチサ
「コチサは気分爽快だよ。空も高くて、秋の空って感じだよ」
支部長
「コチサさんは、歩いてないから・・・眠ってたんでしょ」
コチサ
「失敬だな。体こそ自宅にいたけど、心は皆と一緒に小諸を歩いていたんだ」
支部長
「寝てたでしょう、今まで。途中からメールの返事が無くなったじゃないですか。あぁ寝たんだなって・・・すごくわかりやすかったですよ」
コチサ
「ふーん、で、今何してんの?」
支部長
「寝てるんですよ。明日は仕事だし。すいません寝かせてください」
コチサ
「ふーん、じゃぁ来年はまたコチサも歩くかな」
支部長
「来年はもう無いですよ」
コチサ
「へっ?」
支部長
「開会式で言ってました。こもろふれあいウォークは、今年の第12回をもって終了だそうです」
コチサ
「なんで?」
支部長
「人、集まらないんじゃないですかね・・・」
突然の打ち切りの「こもろ・ふれ愛ウォーク」
その最後の大会に「完歩」出来た支部長の未来は明るい。
そして、神のお告げか天啓か?
打ち切りを悟っていたように、大会出場を断念したコチサの未来はもっと明るい。
(何だそれ)
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