コチサニュース No.124 2001.8.3

 前回の「コチサニュース」を読んだ群馬支部長から電話がありました。



 支部長

 「で、結局行くんですか?行かないんですか?」

 コチサ

 「「熟慮して判断したい」ということだ」



 ところで、この62キロの行軍「こもろ・ふれ愛ウォーク」にも目的があります。

 申込み時にもらった絵馬に各自が願い事を書いて、ゴールの「善光寺」に奉納するというものです。

 (この絵馬があるから、なかなかリタイヤし難いんだよね)



 支部長

 「で、実はね、今回娘のカポがね・・・絵馬を書いてくれたんですよ・・・

   学校を休まず毎日行く
   みんなが元気でいられますように
   じけんがおきませんように
   (原文のまま)

  ・・・どうです?
  まだ小学校の3年生の娘が「事件が起きませんように」ですよ。
  相次ぐ世間の悲惨な出来事に心を痛めていたんですねぇ・・・どうです?」

 コチサ

 「どうです?って言われても、そうですか、って答えるしかないなぁ」

 支部長

 「でね、私、この文章を、小泉首相にメールで送ろうかと思っているんですよ」

 コチサ

 「へっ?」

 支部長

 「いや、世間にはこんなに心を痛めている純粋な子供がいるって事を伝えたくて」

 コチサ

 「・・・」

 支部長

 「私ね、昨日はそれ想像して眠れなくなっちゃったんですよ。それを読んだ小泉首相がね、感動して、私と娘を首相官邸に呼んで感謝状をくれるんです。どうです?」

 コチサ

 「(この人、本気だ)」

 支部長

 「娘にはどんな服を着せて行きましょうかねぇ・・・どうです?」



 先ず、コチサは、お二人が首相官邸に呼ばれる可能性は非常に薄いと言わざるを得ないと思います。

 また、世間ではこのようなことを「親○カ」という言葉で片付けてしまいます。

 だから、カポちゃんに

 「パパと一緒に、首相官邸に行こうな」

 などと期待をさせるような事は言わない方が良いと思います。

 ・・・と、思ったのですが、電話では何も言いませんでした。



 自分のすることを100%信じてくれる人がいる。

 自分のすることを100%褒め称えてくれる人がいる。



 コチサの自慢は、生まれた時、両親の祖父と祖母、コチサにとってはひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんが、両家とも健在だったことです。

 コチサは、4人のおじいちゃんおばあちゃん、3人のひいおばあちゃんひいおじいちゃんに抱っこされたのです。

 いつも温かい目があり、何をしても見守ってくれている安心感がありました。  自分が何をしても、無条件に愛してくれている人がいるという事は、大きな安心と自信に繋がり、人として一番大切な心「愛し愛される」心を養ってくれます。



 コチサの場合、その選択肢が多かったので、こっちのおばあちゃんに怒られたら、あっちのおじいちゃんに行くという事を覚え、このように「こずるい」人間になってしまいましたが、でも愛されて育ったこと、信頼されて育ったことは、今の自分の大きな支えになっています。



 カポちゃんも、何気に書いた「絵馬」に感動し、褒め称えてくれるお父さんがいることが、自分の将来がどれだけ豊かなものになることなのか、気づくのはまだずーっと先の事だと思います。

 もしかしたらカポちゃんは、小泉首相からの返事を期待してるかもしれません。

 パパも、もし首相官邸に呼ばれたら、娘の心にいつまでも残る素晴らしい思い出になると思っているかも知れません。

 きっとそうでしょう。



 でも、実はもっと素晴らしいずーっと心に残る思い出は、

 「パパ、あなたが幼い私をずーと愛して、信じて、誉めて、誇りに思ってくれた事なんだよ」

 カポちゃんがその事に気が付くのは、あと10年くらい先の事かもしれなくて、パパがそのことをカポちゃんから聞くのは、またその5年くらい後になるかもしれないけど・・・



 「親○カ」って、子供にとっては無くてはならないもので、たった一人でも無分別に自分を愛してくれている人間がいるって事は、子供の未来にとってとっても大切なことのような気がしました。



 そういえば、さっきのような言葉、コチサはまだ両親に言っていない。

 子供はね、なかなか照れくさくて言えないもんなんだよね。

 絵馬よ、無事に届け!


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