今日から新学期が始まりました。
コチサの妹の娘たち2名も、それぞれ進級しました。
まだ小学校低学年ですが、少しずつ世間の荒波にもまれ、かつての純粋さが失われていくようです^-^;
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コチサ
「特に姉のブーは、少しこづるくなってきたね」
妹・園子
「・・・」
コチサ
「私に何か買って欲しいのを、妹のフーに言わせるんだよ」
妹・園子
「恥ずかしがってるんとちゃう?」
コチサ
「いや違う。狡賢くなっているんだ」
妹・園子
「・・・」
コチサ
「妹のフーがかわいそうだよ。フーはまだ純粋だね。お母さんの園子がしっかり見てなくちゃ、ブーの将来が大変だよ」
妹・園子
「ふーん」
コチサ
「な、何?そのふーんって?人がせっかく心配してるのに(`_')」
妹・園子
「じゃぁお姉ちゃんは、ブーよりフーの方が好きなんやな」
コチサ
「いやそんな、どっちが好きなんて、子供じゃないんだからコチサは言わない。どっちも可愛い姪っ子だい\(^_^)/」
妹・園子
「でも、どっちか言うたらフーなんやろ」
コチサ
「ま、まぁね。ブーはこづるい(`_')、フーはそのブーにいいように使われてるからな」
妹・園子
「ふーん」
コチサ
「だからなんなの(`_')、そのふーんってのは(`_')」
妹・園子
「私は、ブーもフーも好きよ」
コチサ
「そりゃ自分の子供なんだから当然じゃん」
妹・園子
「ブーは誰かさんにそっくりなんよ」
コチサ
「ん?」
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・・・ン十年前
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お父さん
「全くお前という奴は!手に負えんきかん坊やな(`_')」
コチサ
「違わい、これには訳が・・・(チーン)」
お父さん
「言い訳はするな(`_')」
コチサ
「(じゃぁとりあえず黙っておこっと)・・・(チーン)」
お父さん
「こらお前たちは怒られているんやで、何とか言え(`_')」
コチサ
「だから園子が・・・(チーン)」
お父さん
「妹のせいにするな(`_')」
コチサ
「(じゃぁどうすればいいんだい)・・・(チーン)」
お父さん
「お父さんは、正直に罪を認める子が偉いと思う」
コチサ
「認めると褒められるんか?・・・(チーン)」
お父さん
「褒められるわけないやろ、悪い事をしたんやから。怒られるんや」
コチサ
「(チェッ)・・・(チーン)」
お父さん
「さぁ誰が悪いんや」
コチサ
「園子!・・・(チーン)」
お父さん
「そうか園子か、じゃぁ園子にはアイスクリームを買ってやろう」
コチ
「な、なんでじゃ?・・・(チーン)」
お父さん
「悪いって認めたんやから反省もしとるやろ、お父さんは反省をしとる人間を叱るほど怖い人間や無い」
コチサ
「お父さん!実はコチサがやりました。悪いのはすべてコチサです。反省してます・・・(チーン)」
お父さん
「やっぱりお前か。全くとことんまでシラをきりとおしおって・・・母さん、こいつを押入れにぶち込んでやってくれ」
お母さん
「あいよ」
コチサ
「な、なんでじゃ?(どこで計算が狂ったんじゃ)・・・(チーン)」
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お父さん
「母さん、わし、あいつが話し終わったあと、チーンという音がする気がするんやけど、なんやろな?」
お母さん
「レジスターの音ですよ」
お父さん
「レジスター?」
お母さん
「サチコの頭の中にはレジスターが入っているんですよ。うまくいい逃れるためには、どこまで言えばいいかとか、誰を犠牲にすればいいかとか、そういうことをいちいち計算しながら話してるんですよ」
お父さん
「それで1回1回、チーンって鳴るのか」
お母さん
「そうみたいですね。目を見てるとクルクル動いて、止まってからチーンと鳴るから、なんかスロットマシンみたいで面白いですよ、あの子は」
お父さん
「そんな他人事みたいに・・・自分の子なんやで。この歳からこんなにこづるくて将来が心配や」
お母さん
「大丈夫ですよ。大人になったらさすがにチーンという音は出さないでしょ」
お父さん
「母さん、そういうことやないで(ーー;) わしは、あいつのこづるさを直さなあかんと・・・」
お母さん
「無理ですよ、お父さん。私たちいろいろやったじゃないですか。祈祷師さんを呼んだり、疳の虫の薬を飲ませたり・・・もうやるだけやったからいいんですよ。きっとそれなりに生きていくと思いますよ」
お父さん
「・・・」
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コチサ
「本当にそんな会話があったの?」
妹・園子
「うん、わたしアイスクリームを食べながら聞いてた」
コチサ
「やっぱりアイスクリーム食べてたんだ。人が押入れに閉じ込められて泣いている時に(`_')」
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妹が言うには、ブーはコチサに、フーは園子に似ているそうです。
そうすると3番目の長男ウーは、浩二に似てくる事になるのでしょうか?
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妹・園子
「お姉ちゃんは、ブーのする事が自分を見ているみたいな気がするんやろ」
コチサ
「そっかなぁ」
妹・園子
「私は、ずーとお姉ちゃん見て育ったから、ブーのすることが懐かしいんや。それに、だからフーがそれで悪影響を受けない事も知ってる」
コチサ
「ねぇコチサは本当にレジスターみたいに計算高かったの?チーンという音をさせてたの?」
妹・園子
「確かにどんなに悪い事が見つかっても、すぐには白状せんかったな。少しずつ小出しにして逃げ切ろうとしてたわ」
コチサ
「・・・」
妹・園子
「だからお父さんもお母さんも、先ず外堀を埋めて証拠を固めてから叱るようにしてたらしいわ」
コチサ
「・・・」
妹・園子
「でもそのおかげで、私は今、母親としてとても助かってるよ」
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そういえばさっき妹は、「ブーもフーも好き」って言ってたっけ。
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コチサ
「って事は、園子はコチサのことも好きなんだね・・・(チーン)」
妹・園子
「そりゃそうやろ、姉妹やもん」
コチサ
「(しめしめ)・・・(チーン)」
妹・園子
「^-^;」