No.224「魔法の電柱作戦だぁ!」  2002.5.17

 写真・・・open看板

 気が付いたら、仕上げようと思っていた小さな作業が溜まり、大きな雪だるまのようになって目の前に座っていました。

ライン

 コチサ

 「ふー」

 イラスト・・・社長社長

 「さっきから、仕事進んでないみたいだね」

 コチサ

 「まぁね。例えばさぁ、大相撲の優勝カップみたいなのに山盛りカレーが盛られてきても食べる気なくなっちゃうよね」

 社長

 「それは、少しずつ貯めて身動き取れなくなった仕事の比喩?」

 コチサ

 「これ全部無しにしちゃって、新たに一から作業を始めよっかな」

 社長

 「それが出来れば、もう30年も前から人生違った道を歩いているよ」

 コチサ

 「ふー」

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 写真・・・ジュースを飲む子供1 そうだ!

 子供の頃、マラソン大会で、ゴールまではとても無理だけど、あの電柱までは走ろう、そうしたらリタイヤしよう…そうやって一つ一つクリアしていったら結局ゴールしたという話を何かで読んだぞ…

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 コチサ

 「よーし、先ずこの膨らんだ山を、作業別に小分けする作業から始めよう…名づけて電柱作戦だぁ」

 社長

 「やる気、出てきたみたいだね」

 コチサ

 「千里の道も一歩からというが如し」

 社長

 「別に落語の問答をやってるわけじゃないんだから…」

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 しかしこの作業の小分けというのがまた面倒くさい…

 これなら別に小分けしなくても適当に手をつけていった方がいいんじゃないか…

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 社長

 「でもそれが嫌だから小分け作戦にしたんでしょ」

 コチサ

 「まぁそうなんだけどね…」

ライン

 写真・・・ジュースを飲む子供2 思い出しました。

 コチサは小学校の長距離走で、さっきの言葉を習ったんだ。

 そしてクラスのみんなが、

 「苦しくなったら、電柱を数えようね。次の電柱、次の電柱って目標をたてていこうね」

 そんな誓いを立ててみんなが完走した気になっていたんだ…

 でも…

 コチサのクラスは当日リタイヤ続出で…

 電柱の魔法があるからみんないきなり最初から飛ばしちゃって…

 「苦しくなったって電柱の魔法があるんだから大丈夫だい!」

 そう思って自信満々だったのに…

 コチサもそう…

 クラスの中でもすぐに苦しくなって…

 でも何か苦しくなったのが嬉しくて…

 「よし、これで電柱の魔法が使える」って。

 コチサは早速自分自身に電柱の魔法をかけました。

 「よーし、あの電柱まで走ったらゴールだ!」

 写真・・・ジュースを飲む子供3 不思議です。

 この魔法をかけたら本当に苦しみが無くなって、電柱まで走れたんです。

 すごーい!

 でも、本当にそこがゴールになってしまいました。

 その電柱についた時、決して次の電柱をゴールにしようなどとは思わなかったのです。

 そしてクラスのみんなもそうでした…

ライン

 コチサ

 「まっ。と言うわけだよ。きょうは帰るね」

 社長

 「でも、そうするとまた溜まっちゃうよ」

 コチサ

 「溜まんないよ。明日からの作業を1からにするんだから」

 社長

 「じゃぁこの作業は?」

 コチサ

 「まぁ余剰在庫と言うか、返品というか…ボトルネックとも言うね」

 社長

 「…」

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 という事で、体調万全のコチサは決して後ろを振り返ること無く、明日に向かって仕事に突き進むのであった…

ライン

 社長

 「もしかして、これって療養中のメールの返事の滞りをチャラにするよって話だったの?」

 gifアニメ・・・ウィンクコチサコチサ

 「さぁ?それは神のみぞ知ると言うが如し」


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