コチサニュース No.046 2001.1.29

  今日(1月29日)は、HP開設からちょうど5周年になります。

 情けないことにすっかり忘れていたのを、メール友だちが教えてくれました。

 で、またまたご隠居の登場



  ご隠居

 「この5年間の思い出でも語りますかな、コチサさん」

  コチサ

 「そうかとも思ったんですが、過去を振り返ってもそこからは何も生まれない気がするのです」

 ご隠居

 「つまり、過去のことは、あんまり覚えていないということですな」

 コチサ

 「いや、そんな事はないのですが・・・問題は、過去の5年の土台の上に、どんな新たな土台を築いていくかではないでしょうか?」

 ご隠居

 「では、今後のビジョンでも聞きますかな」

 コチサ

 「先ず、HPをもう一度リニューアルしようかと思っております」

 ご隠居

 「それは良いことですね。確かに今の形はあんまり評判が良くないですからな」

 コチサ

 「いや、決して評判が悪い訳では・・・」

 ご隠居

 「覚えた技法を使いたいばっかりに、見た目に走りすぎた、実用的にはどうかな、等という声も聞こえていますがね」

 コチサ

 「痛いところを・・・」

 ご隠居

 「見た目も大事ですが、基本はやっぱり中身ですからね。コンテンツと使いやすさ・・・そのことをお忘れになったんでは、これまでの5年が泣きますよ」

 コチサ

 「だから、過去5年は覚えていないんだって・・・」

 ご隠居

 「やっぱり、覚えていないんですな」

 コチサ

 「ま、まぁとにかく、2月中には新しい、読みやすいHPをオープンしようかなと思っております」

 ご隠居

 「そういえば最近は、他人さまのHP作りを手がけていらっしゃるとか・・・」

 コチサ

 「いや、他人ではなく、リスニングマガジンのHPを作ってまして・・・まぁ近々完成の運びなんですが・・・」

 ご隠居

 「なるほど、それでその勢いをかってご自分のHPまでリニューアルしようということですな」

 コチサ

 「まぁ、人間は勢いがつかないとなかなか動き出せませんからね」

 ご隠居

 「人間はというより、コチサさんは、ですな。「勢い」と「締め切り」、あたしが見るところコチサさんはこの二つで動いているような気がしてならないんですが・・・」

 コチサ

 「そんな事はありません。コチサの行動の基本は、「良心」です。良心を持って動けば、故郷の両親も喜ぶ・・・いかがですかな?」

 ご隠居

 「シャレにしても、もう少しセンスを磨いたほうが・・・まぁコチサさんの6年目に向けてのビジョンがわかったところで、あたしは帰りますよ」



 5年間、変わらずに応援してくれた方々がいます。

 3年ぶり、4年ぶりにメールをくれて、懐かしさに勇気つけられましたと言ってくれた人たちもいました。

 今も「初めまして」とメールをくれる人がいます。

 気が付くと、忘れることの出来ない思い出に支えられて5年という歳月が経っていました。



  最後に忘れられない思い出を・・・


 MCや朗読、ナレーターとしての仕事から、ひょんなきっかけでお芝居の世界に顔を突っ込んだ時の事。

 「これも語りの勉強だから」という、大女優、宝生あや子先生のお言葉を受けて、劇団の定番公演「楢山節考」の旅公演に参加することになりました。

 劇団の人たちは、もちろんMCコチサを知る訳はなく、台詞もないその他大勢の役のくせに、先生直々のキャスティングの「変な奴」と思っていたようです。

 そしてもちろんコチサも、そんな環境での全国行脚・・・緊張とストレスに苛まれます。

  でも全国11公演、行く先々の会場に、コチサ宛に花束やお祝いが届きました。

 ほとんどが、HPのメールフレンドの方々からでした。

 いくら有名な芝居といっても、全ての公演先に花束が届くことはまずありません。

 宝生先生にさえ、大きな会場の時に届く程度です。

 当然、劇団内では話題になりました。

 「あの子、何なの?」・・・

 一度などは、あまりにでかい花束が、会場入り口に飾ってあり驚きました。

  「益田沙稚子さんへ・・・」

 そしてその隣には、「宝生あや子さんへ」という松平健さんからの花束が・・・

 さすがに顔が真っ赤になりました。

 お客さんが、「益田沙稚子って誰?」「誰?」と言いながら入っていきます。

 まさか、その他大勢の端役とは、聞かれた劇団員の人たちも答えられなかったといいます。

 そしてそんな花束を、「せっかく贈ってもらったんだから」と、主役の自分の横に並べさせてくれた、宝生先生の度量の大きさにも頭が下がりました。

 でも何より、全ての公演先に毎回別々の方々が、お花やプレゼントを贈り続けてくれた、その事にとても勇気付けられました。

 「応援してくれる人がいる」・・・

 その実感が人をどれだけ強くし、前向きにさせてくれるかを自ら体験することで教わりました。



 劇団の人たちとは、今でも笑い話になる逸話ですが、この話しが出る度、コチサは心の中で多くの人たちにこっそり手を合わせることにしています。

 それは、コチサの人生の、一つのターニングポイントになった出来事だから。


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