307ch
FILE25-愛のラリー
24/30days
コチサのペッパーフレンズ●益田沙稚子 

鼻水を手で拭くコチサ


ラリーは米国人、エンジニアで190センチの白人男性です。何故かコチサの写真を気に入ってくれて熱烈なアタックをかけてくれます。まぁ最初は得意の欧米ジョーク、英語の勉強にもなるからいいやと思って辞書を片手にメール交換が始まりました。
ところが、何か違う。「愛してる、君が欲しい(まぁコチサ赤面)」だの怒涛の寄り身。相撲評論家のコチサに言わせると「立ち会い一気の電車道」という感じです。適当に受け流していたコチサも「君の為に日本で住んでも良い」「僕の家族も賛成している」となると身の危険を感じます。ラリーがこの種のメール交換を何人としているのか知りません。しかしその中の一人として確実にターゲットに入れられてしまった様な気がします。
人一倍保身には気を使うコチサ、留学経験のある真美ちゃんにいざという時の為の完璧な英文を作ってもらいました。これ以上寄られたら、この英文を送っておさらばさ!でも納得して貰えなかったら?恐怖はつのります。ラリーがどれだけの女性とこの種のやり取りをしているかにかかっています。
最後の切り札があるとはいえ、コチサに与えられた言葉は「ミスアンダスタンディング」という単語のみ。事ある毎にメールに入れ込みました。
ラリーもやっと気づいてくれたようです。「誤解?そうか僕は愛で、君は友達、悲しいけど別れよう」って。でも付き合って無いぞ!
押しも強いが引きも早いので今回は助かりました。環境も習慣も違う所では、愛想さえも失礼になります。また、ラリーがこの種の関係を多くのメール友達としていた事も助かりました。「慣れていたことと固執しなかったこと」これに救われた気がします。「ノーと言わない日本人」という言葉が今更ながら実感として沸いてきました。
「はい、ラリーです。愛のラリーをしませんか」こんなこなれた駄洒落を言う外人には気を付けてちょ。



<BACK  NEXT>