No.596 「一生の友だち」 2006.6.27
 懐かしい携帯なり・・・(^^)

 携帯電話を買い換えました。

 ついでに、電話番号もメールアドレスも変更しました。

 別に迷惑メールがあったからとかじゃなくて、心機一転ってとこです^-^;

 で、古い携帯電話のアドレス帳には200名ほどが登録されていました。

 (コチサって意外と親しくしている人たちの交友関係が狭い・・・^-^;)

 律儀なコチサ^-^;は、その一名一名に、アドレス変更のお知らせを送りました。

 夕方の5時ごろから始めて、全部終わった時には深夜12時を回っていました。

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 コチサ
 「よーし、全員の下書きが出来たぞ、さぁ一斉送信(^o^)」

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 コチサ自身も、よくこういったアドレス変更の連絡はいただきます。

 その場合、コチサは住所録を書き換えて終わりです。

 そういうものだと思っていたのです・・・

 だから、送った後、次々に返事が返って来たときには驚きました。

 本当に久しぶりの人たちから、元気な返事が届きます(^o^)

 その中でも・・・

 あっちゃん、ミホちゃん、オーツカちゃんからの返事に目が止まりました。

 三人とも、ここ数年は連絡が途絶えていたのに、10分以内に返事が来ました^-^

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 コチサが手術をしてから今月でちょうど3年になりました・・・

コチサが大きな手術をしてから今月でちょうど3年になりました。

 あっちゃん、ミホちゃん、オーツカちゃんは、この時の同じ病室のメンバーです。

 今だから云えるけど、みんな一度は最悪の事を考え、眠れぬ夜を過ごした仲間です。

 それが今はみんな幸せに暮しています(^o^)

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 あっちゃん・・・

 あっちゃん

 >どう最近は?
 >私は元気です。
 >少し・・・っていうか、かなり太りました^-^;


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 はじめて、あっちゃんに会った時、コチサは、

 「この人こんなに痩せていて大丈夫なの?」

 と思った事を覚えています。

 多分30キロあったかどうかだったと思います。

 あっちゃんが、もともとはぽっちゃりした体型だったと知ったのは随分後のことです。

 病気になって、精神的なショックもあって20キロ以上も体重が減っていた時にコチサが入院してきたのでした。

 コチサが手術室に向かうストレッチャーに乗せられたとき、2ヶ月前に手術を終えていたあっちゃんが

 「大丈夫だよ、何も心配しなくていいんだよ」

 と送り出してくれたのでした。

 あっちゃんが、太ってきた自分の体重を気にする余裕が出てきたことが、少し嬉しかった・・・(^o^)

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 ミホちゃん・・・

 ミホちゃん

 >今度、病院が変わりました。
 >私は元気です。
 >もうすぐ検査があります。
 >病院変わったから、なかなか会うこと出来ませんね


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 ミホちゃんは、コチサが手術を終えて1週間位して、そろそろ病室の主(^-^;)になっていたころ、入院してきました。

 入院してきた時は、顔色も青白く元気がなかったけど、コチサがバルーン作りを教えてあげてから仲良しになりました。

 ミホちゃんは、いくつもの病状を抱えていたので、コチサのようにすぐ手術というわけにもいかずに、それが本人には逆にストレスになっていました。

 コチサが退院する日に、

 「おめでとう!今後の病室は私に任せて。明るく賑やかに引き継ぐから(^o^)」

 と送り出してくれました。

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 オーツカちゃん・・・

 オーツカちゃん

 >電話番号変更了解しました。
 >私は元気です。
 >今も病院行ってるの?
 >私は来月また行くよ


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 オーツカちゃんは、コチサと同じ日に同じ手術を受けた戦友です。

 コチサが午前で、オーツカちゃんが午後。

 同じ部屋の回復室で術後を戦いました。

 コチサが手術室を出たのが午後0時過ぎ、オーツカちゃんがそのまま入れ替わりに入りました。

 オーツカちゃんの手術も午後3時には終わり、コチサのいる回復室に入ってきたそうです。

 オーツカちゃんは、その後2時間くらいですっかり麻酔から覚め、痛みと格闘したりしていたそうですが、コチサはぐっすり寝ていたそうです^-^;

 実はコチサは麻酔の効きが良すぎて、その日の深夜まで夢うつつの状態が続いていたのです。

 今だから笑い話ですが、もし麻酔から覚めなかったら大変な事になっていたんじゃないかな?

 「同じ手術をしたのに、この人は痛がらないで大きなイビキをかいて寝ている。なんなんだろう?って思ったわよ^-^;」

 オーツカちゃんには、その後もよくこうからかわれました^-^;

 この三人の中で、一番病院に長く残っていたのはオーツカちゃんでした。

 手術後に新たな病巣が見つかり、再手術をしたりした為です。

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 よく病室で出会った友だちは、一生の友だちといわれます。

 生死を見つめる時間を共有した仲間なので、心が許せるのかも知れません。

 コチサもこの言葉を聞いていたので、

 「あー、このお友だちとは、これからも親しく末永く付き合っていくんだろうな」

 と思っていました。

  でも・・・

 でも・・・

 みんなが一同に介したのは、オーツカちゃんが退院してから3ヶ月目の時にやった「記念会」だけでした。

 その後は、たまたま病院で会ったり、時々メールをしあったりと、結構付かず離れずの関係が構築されていきました。

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 コチサ
 「ふーん、一生の友だちっていうよりかは、フツーの友だちだね^-^;、先人の言葉もちょっとオーバーだったのかもね^-^;」

 そう思ったものでした。

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 ところが今回、みんな10分以内に返事が来ました。

 そしてみんなが共通している文章に

 >私は元気です。

 というのがあります。

 多分、コチサもみんなにメールを送るときは、この一行を入れるはずです。

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 私は元気です・・・

 何故みんなが集まる「記念会」が一回だけで終わってしまったのか?

 それは、みんなが、生きている喜びを、生きている苦しさを、知っているからだと思いました。

 みんなが会えば、あの時の話をおもしろおかしく語ります。

 それはそれで笑い話だから、みんな楽しく笑えます。

 でも、コチサたちの今一番大切なことは、前向きにまっすぐ精一杯生きることです。

 病室の仲間たちの出会いを忘れる必要はありませんが、時に思い出さないようにして前を見つめて生きる時間が必要な時があります。

 病室の仲間たちにとって、出会いは貴重な出会いではあったけど、そこに留まっていたくはない出会いなのです。

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 >私は元気です。

 この言葉には、

 「今も元気にあの時の辛さや苦しさを忘れずに生きているよ。だからあなたもしっかり生きてね・・・そしていつかもし、心や身体が疲れてしまった時には真っ先に飛んでいくよ」

 ・・・そんなメッセージが入っているのだと思いました。

 どうしようもなく怖くなったり、不安になったりしたら・・・同じ境遇を経た私たちがいつも守ってあげる・・・

 でも、そうじゃない普段は、お互いがお互いを忘れて、しゃにむに疲れて倒れるまで前を向いて歩き続けよう・・・

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 病室で出会った友だちは、一生の友だち!

 「病室で出会った友だちは、一生の友だち!」

 なぁんだ(^o^)
 この言葉、まんざら嘘じゃないじゃん( ^3^)/

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