No.568 「やっぱり・・・だべさ」 2006.2.10
 コチサファンという「おっさん」から・・・

 コチサファンという「おっさん」から、コチサニュースNO.567「ふすまの味」に、こんなクレームがつきました。

 「なんで家から声の届くところに牛小屋があるのに、帰りは家族でトラクターに乗って帰るのさ・・・解せん」

 今回のコチサニュースは、忘れかけた昭和の古き良き時代、あの日あの時をセピア色に懐かしむもの・・・単純に情景に酔い、暫し幼き我が姿に酩酊して眠りについてもらえれば・・・と書かれたものです。

 見逃されて充分な扱いであるディテールに突っ込むようじゃ、おっさんもまだまだです^-^;

 しかしながら、コチサニュースはディテールにこだわってこそ、話が生きてくるものです。

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 ・・・ということで、ご説明いたしましょう(^o^)

 先ず、この図をご覧下さい。

 
      絵をクリックすると大きくなるよ♪

 コチサが簡易的に懐かしの我が家を図式化したものです。

 (本当はこんなに大まかではない・・・畑も田んぼももっとあるし、飼料部屋も鶏小屋もあるのじゃ(^o^))

 で、A地点が学校から帰ってきた玄関です。

 ここでランドセルを放り投げ、コチサは家族を捜して叫んだのです。

 するとB地点にいたお父さんがその声に気がつき、コチサを呼んだのです。

 これでお解かりのように、A地点B地点は目と鼻の先です。

 そしてコチサが「ふすま」を取りに途中立ち寄ったのがC地点

 ここも目と鼻の先なので、子どもコチサでも充分におつかいが出来る距離です。

 ここまではわかるかな、おっさん^-^;

 そして問題のラストシーン。

 B地点にあったトラクターは、D地点の倉庫に運ぶ事になります。

 D地点はご覧の通り、家をまたいで反対側です。

 歩けば1分もかかりません。

 しかし田舎にはトラクター路というのがあり、それが図の線で描かれた部分です。

 舗装されていない田んぼ道を、この図のように通ってD地点の倉庫までいくと5分はかかります。

 この道は田んぼ道なので、山あり谷ありのジェットコースター路で、子どもコチサが喜んだ事に加えて、わざわざ目の前の倉庫に入れるためにトラクターの設定を舗装路を走るものに変えるのを、お父さんが面倒くさがったことなどから、帰り道はいつも家族でこうして揺られて帰ることになったのです。

 この面倒くささ、無駄な時間にこそ、家族の時間があり、憩いの時間だったのです。

 ここに語らいがあり、愛があり、そして育まれ花開く幸せがあったのです。

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 それをだなぁ〜(`_')

 それをだなぁ〜(`_')

 我が家族の幸せな時間をだなぁ〜(`_')

 知りもしないで、おっさんはぁ〜ハァハァ(`_')

 すみません、つい興奮してしまいました・・・^-^;

 ・・・ということなので、誤解は解けたでしょうか^-^;

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 さて、このトラクター・・・

 さて、このトラクター、もちろん「さなえ」です(参照コチサニュース第385号)。

 桜田淳子さんの「やっぱり、さなえだべさ」で一世を風靡したあの井関農機さんの「さなえ」です。

 ところで、今の時代に、この「やっぱり、さなえだべさ」を知っている人は、かなり少なくなりました。

 当時アイドルの絶頂だった桜田淳子さんが、耕耘機にまたがり、秋田弁丸出しで「やっぱり、さなえだべさ」と言うCMは、とてもインパクトがあり、流行語にもなったのに・・・

 今では、桜田淳子さんさえ知っている人は少なくなってしまったようです・・・

 しかし昭和の子どもだったコチサは、今でもこの「やっぱり、さなえだべさ」のフレーズは強烈に残っています。

 当時、早苗という名前の子はみんな、「さなえだべさ」とか「だべさ」とか呼ばれたものです。

 なんで井関農機さんは「サチコ」にしてくれなかったんだろう?

 そうしたらコチサも、みんなに「サチコだべさ」とか呼んでもらえたのに・・・

 と、悔しい思いをしたものです。

 でも大人になってからは、こんな事は、すっかり忘れていました。

 もちろん、東京に出てきて耕耘機の話など、誰ともしたことはありません。

 しかし・・・同じ時代に生きてきた人間というのは、潜在意識の中で共有しているものがあるようです。

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 先日・・・

 社長
 「あのさ、今年の年賀状の整理をかねて住所録を更新してるんだけどさ・・・」

 コチサ
 「うん、偉いぞ、整理整頓は大事だからね^-^;」

 社長
 「クロ○○ードの藤○さんの名前って覚えてる?ここには苗字しか控えてないんだけど・・・」

 コチサ
 「あぁ、だべさだよ」

 社長
 「ふーん、さなえか」

 コチサ・社長
 「えっ!」

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 無意識に出た「だべさ」・・・

 無意識に出た「だべさ」、そして無意識に理解した「さなえ」・・・^-^;

 お互い顔をあわせたコチサと社長は、嬉しいような悲しいような・・・

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 社長
 「お互い歳を重ねてしまったようだね^-^;」

 コチサ
 「そのようですな^-^;」

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 皆さんも試してみてはいかが?

 皆さんも試してみてはいかが?

 「だべさ」といって「さなえ」と答える人がいたら、それはもう私たち昭和の子どもの仲間です。

 あの日あの時、セピア色の時代を共有できるとても大切なお友だちです(*^_^*)

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