峯ちゃん
「コチサさん、夏休みはいつからですか?」
コチサ
「特に決まってないよ。仕事があれば休みはないし、無ければずーと夏休みだい^-^;」
峯ちゃん
「最近はイベント関係、なかなか忙しいようですね?」
コチサ
「そーなの?コチサレベルでは、その恩恵はまだ無いよ^-^;」
峯ちゃん
「アリ○コオフィスさんなんて、社員みんな真っ黒でしたよ・・・全部イベント焼けですって」
コチサ
「すごいね^-^;・・・焼けたトタン屋根のネコみたいだね」
峯ちゃん
「意味、わかんないっすけど・・・」
コチサ
「コチサも・・・^-^;」
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・・・と、峯ちゃんからの電話はすでに20分に及んでいるのですが、用件が見えてこない。
職場にかけてくるんだから、仕事がらみの話だと思って付き合ってやってんのに^-^;
早く発注してくれ(^o^)
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コチサ
「ところで峯ちゃんさ・・・いったい何の用の電話?」
峯ちゃん
「別に用は無いっすけど・・・」
コチサ
「えっー!!!・・・じゃぁ用が無くて、なんで月曜の真昼間に職場に電話してくんのさ?」
峯ちゃん
「暇なんすよ^-^;」
コチサ
「へっ?」
峯ちゃん
「ほら、うちは順番で夏休みとるじゃなないっすか・・・」
コチサ
「そんな峯ちゃんの会社の都合なんか、コチサは知らないよ」
峯ちゃん
「で、なんか今週みんな取り出しちゃって、ボク一人なんすよ」
コチサ
「だからコチサに電話して来たの?」
峯ちゃん
「いや、コチサさんって言うよりも、コチサさんの事務所に^-^;」
コチサ
「どゆこと?」
峯ちゃん
「暇だけど、平日だし・・・だからって忙しそうな会社に電話したら、失礼じゃないっすか・・・」
コチサ
「(そりゃそうだね^-^;)」
峯ちゃん
「コチサさんとこなら、やっぱ暇してるハズだし・・・」
コチサ
「なんだよ、その「ハズ」って言うのは(`_')」
峯ちゃん
「えっ?忙しかったっすか?」
コチサ
「イヤ、暇だよ(`_')・・・コチサも話し相手が出来て嬉しいよ(`_')」
峯ちゃん
「でしょ、喜んでもらえると思ったんすよね(^o^)」
コチサ
「・・・」
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社長
「で、結局、M企画の峯ちゃんと3時間も話してたの?」
コチサ
「そうなんだよ、うちもなめられたもんだよ(`_')」
社長
「・・・」
コチサ
「暇なんだね・・・あれじゃM企画、危ないかもね^-^;」
社長
「君だってそれに付き合ったんだろ?・・・人の会社のことよりも先に、大きな心配があるんじゃないの?」
コチサ
「どゆこと?」
社長
「3時間のおしゃべりに、完璧に付き合い続けられるうちだって危ないんじゃないかってことでしょ」
コチサ
「別に3時間ずーと話し続けてたわけじゃないよ・・・途中、何度か電話があって話は中断したさ」
社長
「あったのかい、電話が?・・・仕事の話しかい?(^o^)」
コチサ
「会社に電話がかかってくるんだから、仕事の話に決まってるでしょ」
社長
「やったね(^o^)・・・どこから?いつ?どんな?」
コチサ
「そんなのわかるわけないでしょ、人の会社のことなんだから(`_')」
社長
「もしかして途中何度か電話があったのは、M企画の方か?」
コチサ
「そだよ(^o^)」
社長
「うちは?」
コチサ
「無いよ(^o^)」
社長
「(>_<)」
コチサ
「あっ、一本あったよ(^o^)」
社長
「そっか(^o^)・・・なんだって?」
コチサ
「手形割引きますとか言ってた・・・」
社長
「(持ってりゃ、喜んで割引いてもらうわい(`_'))」
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まだまだ陽の高い空に、5時のチャイムが響きます。
夏の公園で遊ぶ子供たちは、家に帰ろうという気にもならないようです。
チャイムの音に負けまいと、一層大きな笑い声が聞こえてきます。
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コチサ
「ところで、随分長い営業周りだったね・・・真っ黒じゃん」
社長
「ずーと、外にいたからね(^o^)」
コチサ
「カッコいいね、汗水たらして営業に走る社長だね^-^;・・・でもうちってそんなに何軒もまわるお得意先あったっけ?・・・っていうか、営業先なんて無いじゃん^-^;」
社長
「いや、一社くらいはあるけど・・・^-^;」
コチサ
「一社なのに半日出歩いてたの?」
社長
「鶴折ってたんだよ」
コチサ
「へっ?・・・もしかして平和のために「鶴折って下さい」とかいうやつ?」
社長
「うん、なんか最近では妙に久しぶりで懐かしかったんでね^-^;」
コチサ
「で、何羽折ったの?」
社長
「うーん、たくさんかな」
コチサ
「(そりゃ、そうだろうさ・・・半日だもんね)」
コチサ
「あのさ、もしかして若い頃「私の詩集を買って下さい」とか書いて駅前に立ってる女の子から、よく詩集を買ってたりするタイプだったんじゃない?」
社長
「うん、そうだよ。よくわかるね(^o^)」
コチサ
「^-^;・・・で、その詩集ってどうなの?面白かったの?」
社長
「いやクオリティはね^-^;・・・最初から期待してないから・・・ただそういうところでそういうものを売っている行為とか時代に惹かれたんだろうね」
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8月・・・
たくさんの人たちが、たくさんの思い出を、揺れる陽炎の中に見つける月・・・
おばあちゃんの8月・・・
日本の8月・・・
海の向こうの8月・・・
あばあちゃんが聴いたラジオの声が、陽炎の中からよみがえってきそうな今年の8月・・・