No.507 「秘密の隠れ家美容室」 2005.4.26
 ドライヤーはさみコチサの頼みの綱であったヘアーデザイナー、モイジャさんが北海道に行ってしまって早5年。

 コチサの美容院めぐりは、相変わらず堂々巡りをしています。

 その間、何度か「ここに決まりかな」と思ったお店はあったのですが、なかなか腰が落ち着きません^-^;

 少し気に入りかけたお店で、ストレートパーマの大失敗に出会ってしまってから早2年がたちますが、いまだに痛んだ髪が元に戻りません。

 新しく行く店々で、

 「こりゃひどいですよ、訴えたっていいですよ」

 と煽られますが、そう言われるたびに、

 「同業者を悪く言うなよ、ちょっとタイミングが狂えば、自分だって加害者になってしまう可能性はあるのに・・・」

 と思って引いてしまいます。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 カット
 そんな中、コチサは再び腰を落ち着けようかなと思う店が出来つつあります。

 通い出して1年近くになるので、コチサのストパーの失敗もよく知っています。

 このお店の担当者の田中さんは、同業者の失敗君の事を悪くは言いませんでした。

 同業者として、自分のせいでもないのに、先ずコチサに謝り、

 「おいそれとは治らないので、時間をかけて髪を元のようにしていきましょう、そのお手伝いをさせて下さい」

 と言ってくれました。

 この対応に、コチサもホロッと来たのですが、それでも腕が悪かったら、やっぱり通い続けるのはためらわれるところです^-^;

 ところがこの田中さんは、腕も確かだし、毎回毎回コチサの髪が少しずつ元気を取り戻しているのがわかるので、ついお気に入りになってしまいました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 コチサ
 「やぁやぁ、コチサです^-^;」

 田中さん
 「いっらしゃい、あぁ随分髪の痛みもよくなりましたね、自分でも気持ちが良くなってきましたでしょ?」

 コチサ
 「そっかなぁ?まぁそう言われるとそうかも(^o^)」

 田中さん
 「じゃぁ、今日はもう少しケアをして、またゆっくり育てていきましょう」

 コチサ
 「あのさ、ストパーはまだかけちゃだめかな?もう2年もかけてないし・・・」

 田中さん
 「大丈夫とは思いますけど・・・」

 コチサ
 「けど・・・?」

 田中さん
 「個人的にコチサさんの髪になった気持ちで考えると、外見は受けたダメージを回復してるけど、心の中ではまだ完全に回復しきれていない、っていう感じかなと思うんですよ」

 コチサ
 「ふーん」

 田中さん
 「だから、私の希望としては今回はカットとトリートメントだけにして、もう暫く休めてあげたらと思います」

 コチサ
 「人は心だね(^o^)」

 田中さん
 「は?」

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 お店としたら、カットだけよりパーマをかけさせた方が儲けが多いからいいに決まっている。

 でも、それではお客さんの為にはならない。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 コチサ
 「長い目で見れば、お客さんも付いてくれるし大正解だと思うよ^-^;」

 田中さん
 「そうですか・・・^-^;」

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ということで、田中さんの優しさと丁寧なカットに、コチサは大満足で会計に向かいます。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 田中さん
 「コチサさんも、長い目で見て馴染みになってくれるお客さんになっていただければ嬉しいです(^o^)」

 コチサ
 「なるさ、なるとも^-^;・・・でも・・・」

 田中さん
 「でも?」

 レジの男性
 「お会計、\○○、○○○-です」

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 これがね・・・

 カットとトリートメントでこれじゃ、馴染みになりたくてもそうそう通うわけには・・・^-^;

 秘密の隠れ家美容室「○○○」

 とりあえず、次回はまた来年か^-^;

前のニュースへ                          次のニュースへ