No.477 「初顔合わせ・後編」 2005.1.17
 浩二とトモミン(*^_^*)

 さて、一回話題が飛びましたが、前々回のコチサニュース(No.475)の後編です。

 コチサのような、我がままで自分勝手で好き放題を謳歌するような姉^-^;のいる家庭で育った弟というのは、お嫁さんを選ぶにあたって、2つの選択肢のパターンを持っているようです。

 一つは、「もう姉のよう人間は嫌じゃ」パターン。

 これは、小さい頃から姉に「ああしろ、こうしろ」といつも言われ続けてきた生活に、いつの間にか反骨心が宿ってしまったタイプです。

 「ボクは大人になってまで、姉のような女性と係わり合いになるのは嫌じゃ。おとなしくておしとやかで、ボクをたててくれる古風な日本女性がええのじゃ」

 と、姉と正反対タイプを連れてきます。

 そしてもう一つは、「慣れてしまって心地良いのじゃ」パターンです。

 いつの間にか、指示される自分、小言を言われて従う自分に慣れてしまって、それが生活パターンとしてしっかり構成されてしまっているタイプです。

 「ボクは引っ張ってくれるような人が楽なんや。あれこれ考えんでええからな」

 と、独立してまで姉の呪縛を引きづるようなタイプです^-^;

 さてさて、我が弟・浩二はどっちのパターンだろう?

 楽しみ、楽しみ(〜^^)〜

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 浩二
「ただいまぁ、連れてきたでぇ(^o^)」

 トモミン
 「はじめまして、トモミンです。どうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m」

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 で、出たァ、パターン2だ^-^;

 しかし、お父さんもお母さんも、どうしてこう気を使っちゃうんだろう^-^;

 腫れ物に触るような心配りです^-^;

 その優しさの十分の一でいいから、コチサに接して欲しいよ^-^;

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 浩二
 「じゃぁ送ってくるでぇ」

 トモミン
 「では、今後ともよろしくお願い致します」

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 お父さん
 「どや?ちゃんと挨拶も出来るなかなかええ子やろ(^o^)」

 お母さん
 「先方のご両親もええ方たちでなぁ(^o^)」

 コチサ
 「ちょっと気が強そうなんじゃない」

 お母さん
 「そ、そんなことないでぇ、ええ子や」

 コチサ
 「特別美人ってわけではないね」

 お父さん
 「選り好みしたらあかん。だいたい浩二に美人が来るわけないやろ」

 コチサ
 「(>_<)」

 お母さん
 「でも、都会の人やで。わざわざ農家に来てくれるんやで、ありがたい話やないの」

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 全国の花婿・花嫁さん、覚悟してくださーい^-^;

 ご挨拶に行った相手の家庭では、帰った後には必ずこのような会話がされるものです^-^;

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 ところで・・・

 コチサのお母さんというのは、どちらかというとコチサと正反対のタイプです。

 そしてコチサのおばあちゃん(お父さんのお母さんだね)は、コチサタイプでした^-^;

 そうです、コチサのお母さんは、嫁いできてからとても苦労したのです。

 コチサが子供の頃、夜中にトイレに起きてくると、台所で涙しているお母さんを何度見かけたことでしょう・・・

 ここでは、おとなしい嫁と勝気な姑という花登筐的展開が存在していました。

 コチサはお母さんもおばあちゃんも大好きだったので、いつもなんだかとても不思議な気持ちでした。

 そして、コチサの母方のおばあちゃん(お母さんのお母さんだね)は、お母さんと同じタイプです。

 コチサの母方のおばあちゃんは、お母さんの弟と暮していますが、その弟(コチサにとってはおじさんだね)に嫁いできたお嫁さんは、今度はコチサのこっちのおばあちゃん(父方のってことだね)タイプでした。

 だからこっちでは、気の強い嫁と言われっぱなしの姑という構図が出来上がっていました。

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 コチサは、
 「ええ人でなぁ」
 「ありがたい話しやぁ」・・・
 を連発するお母さんが気になりました。

 たった一度や二度会った先方の家族が、本当に「良い人たち」なのかは、わかるはずがありません。

 他の人に良い人でも自分にとっては良くない人かもしれないし、その反対もあります。

 何より、一度や二度でその人を「決め付ける」のは、間違いのもとです。

 そんな事は百も承知のお母さんが、「ええ人」を連発するのは、「良い人であって欲しい」「きっとそうに違いない」と信じたい、思い込みたいからに他なりません。

 コチサはちょっと胸が熱くなりました。

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 コチサ
 「結婚したら、この家に住むの?」

 お母さん
 「いずれはな。でも暫くは離れて住むそうや」

 コチサ
 「まぁ新婚の何年かは仕方ないね」

 お父さん
 「浩二がちょうど、高知に転勤になってな。だからそっちで新居を構えることになるんや」

 コチサ
 「そりゃ良かったね」

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 どうもコチサのノリが悪いようです。

 別にコチサは、浩二の結婚に反対ではないですし、トモミンにしてもタイプ的にコチサ系なので、そんなに合わないことは無いと思っています。

 コチサが気になるのは、お母さんのことです。

 お母さんのようなタイプは、生涯「言われっぱなし」の立場で過ごすのでしょうか・・・

 コチサは、お母さんが自分が受けてきたような嫁の扱いを、トモミンにして欲しいと思っていませんし、お母さんも自分が辛い思いをしてきたから、「浩二の嫁にはあんな思いはさせへん」と常々言っていました。

 だけど、お母さんにも、おばあちゃん(お母さんのお母さん)のような立場になって欲しくないのです。

 いくら田舎の山奥の農家と言えども、もう今の時代、嫁と姑がどっちが勝気でどっちがおとなしいかで支配権がきまるような生活は、いい加減無くなって欲しいと思っています。

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 コチサ
 「そうでしょ、浩二だって嫌でしょ、間に立つ気分は。お父さんの立場をさんざん見てきたでしょ」

 浩二
 「そんなこと言われてもなぁ、まだ何も始まってへんし。姉ちゃんはまるでトモミンがお母さんに辛く当たるような事を言うとるでぇ」

 コチサ
 「そうじゃないけどさ。お母さんのことをちゃんと立ててやってくれないと・・・お母さんの人生が一生我慢するだけの人生のような気がして・・・」

 浩二
 「そう言うたら、トモミンにお母さんが辛く当たって、トモミンが我慢する生活を送ればいい、言いよるように聞こえるで」

 コチサ
 「そうじゃないけどさ・・・トモミン勝気そうだし・・・」

 浩二
 「断っとくけど姉ちゃんほどやないで。もしトモミンでそんなに心配するんやったら、姉ちゃんが挨拶に行くような場合になったら何言われるかわからへんでぇ」

 コチサ
 「だからコチサは嫁に行かないんだよ(`_')」

 浩二
 「・・・」

 コチサ
 「・・・」

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 ま、いっか。

 なるようにしかならないんだし・・・

 いざとなったら小姑コチサがお母さんの為、はせ参じ仕ります^-^;

 で、翌朝

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 お母さん
 「お前も来年からは、正月にこんなにのんびり出来へんで」

 コチサ
 「なんでよ、実家じゃん」

 お母さん
 「来年からはお嫁さんがおる。恥ずかしいところは見せられへんやろ」

 コチサ
 「何?コチサが恥ずかしいってこと(`_')」

 お母さん
 「そやで、正月から家の手伝いもせんで1週間もゴロゴロして・・・」

 コチサ
 「でも、来年はまだ浩二たち高知でしょ、関係ないじゃん」

 お母さん
 「何を言ってるん?嫁はどこにおっても年末からここに戻って来て、正月の用意を手伝うもんやないの。そして三が日は全ての切り盛りをして、実家に帰るのは早くて4日やな・・・そうやろ(^o^)」

 コチサ
 「お、お母さん・・・」

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 お母さんは、何も悪気は無く言っている・・・

 そうだ!

 お母さんの頭の中には良い悪いは関係なく、「嫁の仕事」というものがあって、それは太陽が東から昇るのと同じ位当然の事で、疑問の余地は無いことなんだ!(^o^)

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 コチサ
 「浩二、もしかしたら結構うまくいくかもしれないよ(^o^)」

 浩二
 「何が?」

 コチサ
 「トモミンとお母さん」

 浩二
 「?」

 コチサ

 「お母さん、何も考えていなくて信じちゃってる分だけ結構したたかかも^-^;」

 浩二
 「?」

 コチサ
 「トモミンも勝気なとこ無いと辛かったかもしれないよ」

 浩二
 「姉ちゃん、ボクたちの結婚、応援してんの?足引っ張ってんの?よくわかんないよ」

 コチサ
 「コチサは夕食の時間にね、みんなでお膳を囲って、みんなが美味しく食事をしている景色を先ず考えちゃうんだよ・・・そしてその景色が浮かばないと何か嫌なんだよ」

 浩二
 「トモミンは浮かばないの?」

 コチサ
 「ううん。大丈夫だよ。それより、トモミンは市内の人でしょ。まぁ市内っていっても東京から見れば田舎だけど、ここから見れば都会だよね」

 浩二
 「うん。こっちではみんなトモミンを都会の子って言うてる」

 コチサ
 「だからさ。トモミンが田舎の生活で困ったりしたら、この田舎と都会の二つを知っているコチサが相談に乗るって伝えといて(^o^)」

 浩二
 「ほ、ほんま?・・・ありがとう、姉ちゃん(^o^)」

 コチサ
 「なんの、なんの^-^;」

 浩二
 「姉ちゃん、姉ちゃんがボクを風呂に沈めたこと、許してあげる(^o^)」

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 へっ?

 こいついまだに根に持っていたのかい^-^;

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