No.444 「豚カン・・・若しくはブカン、その正体は?」 2004.9.13
 舞台監督、キヒーラ(^O^)/

 コチサのように、直接舞台に上がって、イベントや音楽関係のセレモニーMCなどのお仕事をさせていただく立場では、演出家の方よりも舞台監督との相性が、その仕事の成否を握る大きなカギになります。

 基本的に、演出家というのは当日の舞台が始まる直前までに力を発揮するお仕事です。

 でもいざ舞台が始まってしまったら、演出家は客席や舞台袖でただ成功を祈るのみです

 舞台が始まってからその力をいかんなく発揮するのは舞台監督の仕事だからです。

 司会の仕事というのは、当日だけ呼ばれることが多いので、演出家の方とは顔を合わすことさえない場合があります。

 しかし舞台監督は別です。

 先ず現場に到着したら、挨拶をして、当日の進行を煮詰める事は必須作業です。

 そんなわけで、コチサもこれまでたくさんの舞台監督さんとお仕事をさせていただきました。

 そしてたくさんの名監督に出会い、良い結果を残させてもいただきました。

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 久しぶりにコンクールの司会のお仕事をいただきました。

 優勝賞金150万円、2位100万円、3位50万円です(^o^)

 ちなみにコチサのギャラは・・・?円です^-^;

 コンクールの仕事は、結構緊張します。

 出場者の方々はこの日の為に、過去数年間、血と汗にまみれた練習を重ねてきています。

 コチサ的には、気楽な冗談や、ボケをかまして場を和ませたいところですが・・・それは通じません^-^;

 だから、当日はいつもより若干重たい気分で楽屋入りです^-^;

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 コチサ
 「おはようございまーす」

 スタッフ
 「おはようございます。司会の益田沙稚子さんですね?」

 コチサ
 「いかにも、益田沙稚子でござる(^o^)」

 スタッフ
 「では楽屋までご案内いたします。こちらへどうぞ」

 コチサ
 「はい、わかりました(ToT)」

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 ねっ、全然冗談が通じるノリじゃないでしょ^-^;

 そして、通された楽屋でウーロン茶を飲んでいると・・・

 トントン!

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 コチサ
 「はい、どうぞ」

 舞台監督
 「失礼します。私は本日の舞台監督をさせていただきます、キヒーラと申します。どうぞよろし・・・あっ」

 コチサ
 「あっ!」

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 なんと5年ぶりの対面です。

 キヒーラ・ミッツゥーは、幻の舞台監督といわれる業界では伝説の人物です。

 現場の人間だけじゃなく、多くの演出家からも是非自分の舞台の監督をと請われる男です。

 しかし、本人が仕事嫌いなのか、最近ではめっきり舞台上で見かけることがなくなったと噂されていました・・・

 コチサとは過去に全くの偶然の出会いでしたが、一人芝居の舞台監督をしてくれたという縁がありました。

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 コチサ
 「キ、キヒーラじゃん、びっくりしたぁ^-^;」

 キヒーラ
 「こっちだってびっくり。コチサじゃん。益田沙稚子なんて名前変えたの知らなかったよ」

 コチサ
 「変えてないよ、本名だよ。今日はまじめなコンクールの仕事なので本名にしたんだよ」

 キヒーラ
 「そんな気を使わなくて大丈夫だよ。コチサでいいよ、コチサで」

 コチサ
 「だめだよ」

 キヒーラ
 「なんで?」

 コチサ
 「だって賞金100万円だよ、100万円。そんな殺気だってる中で名前の逆さ読みの司会者が出てきたらまずいっしょ^-^;」

 キヒーラ
 「大丈夫だよ(^^)それに100万の賞金で殺気だってるやつなんかいないよ^-^;」

 コチサ
 「そ、そうなの?」

 キヒーラ
 「金額によって、出方が変わるところなんて変わらないね^-^;」

 コチサ
 「おかげさまでね(`_')」

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 5年前のコチサの一人芝居が成功したのは、ひとえに舞台監督キヒーラの尽力によるところが大きかったのは、誰しも認める事実です。

 そしてキヒーラの腕前は5年の歳月を経て、一層輝きを増したようです。

 本来緊張感漂うステージが、キヒーラの手にかかるとリラックスムード満点の会場に変わってしまいます。

 出演者もプレッシャーから開放されて、日ごろの練習の腕前を十二分に発揮できるようですし、コチサも出演者の演目の間に、つい居眠りをしてしまう余裕さえありました^-^;

 そして・・・二日間に渡るコンクールは無事終了、キヒーラとコチサは大役を果たした満足感を胸に、再びの再会を願って別れたのでありました^-^;

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 コチサ
 「次はどこのステージ?」

 キヒーラ
 「日本全国津々浦々」

 コチサ
 「ふーん。寅さんみたいだね」

 キヒーラ
 「まぁね」

 コチサ
 「そっかぁ、だからこうして現場現場でマドンナに会うんだね^-^;」

 キヒーラ
 「マドンナってもしかして?」

 コチサ
 「そうコチサ(^o^)」

 キヒーラ
 「(>_<)」

 コチサ
 「でも寅さんは、毎回マドンナにふられるんだよね^-^;」

 キヒーラ
 「・・・」

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 コチサたちMCにとって、舞台監督の存在は何よりも大きな存在です。

 そして、そんなコチサたちステージ上のMCの投票によって毎年行なわれる「ナンバーオブ現場監督、by ビューティフルMC」で、キヒーラが8年連続NO.1の座についているのには、やっぱりそれなりの理由があるんだと、改めて思った次第です。

 ちなみに今回コチサがキヒーラを見て感じた、No.1のNO.1たるゆえんは・・・

 @暢気な雰囲気・・・
  もともとの性格かもしれないけど・・・
  何があっても決して慌てたそぶりは見せない
  落ち着きは、舞い上がってる人たちを現実に
  引き戻してくれます(^o^)

 A万事が適当にという中庸感・・・
  きっとO型かも知れない・・・
  最初から力を入れ込まなくても、
  本当にピンチになったら「火事場の馬鹿力」が
  あるんだからという妙な説得力を
  かもし出しています^-^;

 B失敗しても命までは取られまいという達観・・・
  修羅場をくぐり抜けてきたのね・・・
  ミスは必ずあるもの・・・
  ミスした人間を率先して
  笑って喜んでしまう大胆さが、
  ミスした人間に萎縮するスキを与えません^-^;

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 コチサ
 「うーん、奥が深い・・・さすがキヒーラ」

 キヒーラは、この先も休み無くステージが詰まっているとのことです。

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 もしあなたの街のいつものステージで・・・

 何かいつもと違った雰囲気が漂っていたら・・・

 そして、そのステージがいつもの何倍も暖かく楽しく和気藹々に進行していたら・・・

 現場のスタッフさんに一言聞いてみて下さい(^o^)

 「もしかして今日のステージの現場監督はキヒーラさんですか?」

 日本全国津々浦々、さぁキヒーラを捜そう\(^o^)/

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