No.380 「ひめゆり」 2004.2.16
 写真・・・劇団ミュージカル座「ひめゆり」ちらし

 東京芸術劇場ミュージカル月間、劇団ミュージカル座公演「ひめゆり」を観賞してきました。

 本田美奈子さんファンのコチサ芸域拡大委員会会長よりのご招待です。

 今回は、コチサの事務所へのご招待と言うことで、事務所の社長も一緒でした。

 会長は残念ながら同行できずということで・・・

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 コチサ
 「ということは、観賞後の焼肉は無しかぁ(-_-;)」

 社長
 「な、なに、その目は?」

 コチサ
 「まぁいいよ、せめてプログラムぐらいは買っておくれよ」

 社長
 「・・・」

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 「東京芸術劇場ミュージカル月間」というのは・・・

 「優良なミュージカルを都民の皆様に気軽に鑑賞していただく事を目的として、平成11年2月にスタートし早いもので今年で6回目を迎える事となりました」
 (以上プログラムより)

 ・・・というもので、思えば、コチサもその昔、この「東京芸術劇場ミュージカル月間」で同じ舞台に立っていたのでした。

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 社長
 「そういえば君も、劇団手織座の一員として、ここで楢山節考やったんだよね」

 コチサ
 「おかげさまで、あれは1999年のこと、第一回という栄誉を背負わせていただきました^-^;」

 社長
 「随分前のことなんだね、あれもミュージカルだったんだぁ」

 コチサ
 「失敬だなぁ、でも今思い出しても顔が熱くなるよ」

 社長
 「ステージで歌うたったから?」

 コチサ
 「違わい(`_')」

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 初日、メール友だちから届いた大きなお花。

 それは主演の宝生あやこ先生をしのぐほど大きいもので・・・

 心の広い宝生先生は「いいじゃない、入場口に飾っておきなさい」って・・・

 来場したお客様は、「宝生あやこさん江」と書かれたお花を見て満足したあと、「益田沙稚子さん江」というのに「誰?誰?」と囁きあう声・・・

 贈ってくれた人に感謝しつつも、穴があったら入りたい気持ちでした。

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 社長
 「そうだよね、端役も端役、その他大勢の一人だったのにね」

 コチサ
 「余計なお世話だよ(`_')、所属事務所の社長と言いながら、何も贈ってくれなかった人に言われたくないね(`_')」

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 東京芸術劇場「中ホール」に入ると、そこには「本田美奈子さん江」と「岡幸二郎さん江」と書かれた大きなお花が飾ってありました。

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 コチサ
 「やっぱり、こうして主演者の名前じゃなくちゃ、納得出来ないよね(^_^)」

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 劇団ミュージカル座の「ひめゆり」は、ご存知のように太平洋戦争末期の沖縄で犠牲になった学徒隊の悲劇を扱ったお芝居です。

 クライマックスでは、場内から嗚咽やすすり泣きが漏れていました。

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 コチサ
 「もしもし会長、今日はありがと(^^♪」

 会長
 「いかがでしたか?」

 コチサ
 「うん、本田美奈子さん、可愛かったよ」

 会長
 「それはそれは(^o^)、でミュージカルの方はいかがでしたか?」

 コチサ
 「それがさ、帰り焼肉じゃなくてさ、トンカツになっちゃってさ^-^;」

 会長
 「どうやら、あまりお気に召さなかったようですね」

 コチサ
 「そ、そんな事はないさ。さすが劇団ミュージカル座だけあって構成も演出もしっかりしていて飽きさせなかったよ(^o^)」

 会長
 「内容はどうでしたか?」

 コチサ
 「劇団ミュージカル座はさ、コチサ2回目だけど(253号参照)、さすがに鍛えられてるって感じで、音痴なコチサじゃ100回受験しても入団できないよね^-^;」

 会長
 「どうやら内容がダメだったようですね^-^;」

 コチサ
 「な、なんでわかるの?」

 会長
 「(-_-;)」

 コチサ
 「あ、あのさ」

 会長
 「はい?」

 コチサ
 「コチサはさ、「北風と太陽」がいいんだよ」

 会長
 「北風と太陽のお芝居に行きたいってことですか?あれって子供の童話じゃないんですか?」

 コチサ
 「違うよ、ある日ね、北風さんと太陽さんが、旅人のコートを脱がす競争をしたんだよ」

 会長
 「知ってますよ。それで北風は旅人のコートを吹き飛ばそうと、びゅんびゅん風を吹きかけた」

 コチサ
 「そう、でも旅人はコートの前をぐっと握り締め、いっそう防御の体制をとっちゃったんだよ。で、今度は太陽が、ぽかぽかと旅人を照らした・・・」

 会長
 「旅人は、暖かくなったので自らコートを脱いだんですね」

 コチサ
 「そうなんだよ。コチサはこのお話が好きなんだよ」

 会長
 「それと、今度の「ひめゆり」とどういう関係があるのですか?」

 コチサ
 「コチサはさ、これまで戦争モノは劇団四季の「異国の丘」とか、レ・ミゼラブルとか見させてもらったでしょ」

 会長
 「戦争ものってジャンルはどうかと思うんですが・・・(^^;」

 コチサ
 「でさ、コチサはさぁ、舞台に向かって、♪助けて下さぁい〜って叫ばれても歌われても困っちゃうんだよね」

 会長
 「・・・」

 コチサ
 「そりゃ感動はするし、憤りも感じるけどさ、でもコチサはお芝居を見終わって心が痛くなるのは嫌なんだ」

 会長
 「じゃぁコチサさんの言う戦争モノそのものが嫌なわけじゃないんですね」

 コチサ
 「だからさ、お芝居なんだから伝えたいことがあって当然なんだけどさ・・・」

 会長
 「心が痛くじゃなくて、心が温まる伝え方をして欲しいって事ですか?」

 コチサ
 「よくわかんないけど、コチサは心がポカポカになったほうがコートを脱ぎ易いと思うんだよね」

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 それは人によって様々だと思います。

 この地上には、お芝居は無数にあって、表現方法もその数だけあるはずです。

 だからこれはあくまでもコチサの感覚だけのことなんだけど、コチサは人に何かを伝えたいと思う時は「太陽」でありたいと思っています。

 太陽は地球から遠いから、ポカポカさせるまでは時間がかかるし、だからといって太陽が持てる力を一気に使って暖めちゃえば地球は一瞬で焼け焦げちゃうし・・・

 匙加減が大切で、とても面倒くさいことだけど、でも人にコートを脱がされるならコチサはこの道しか受け入れられない気がします。

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 会長
 「一緒に行った社長はなんて言っていました?」

 コチサ
 「喜んでいたよ(^o^)」

 会長
 「北風だとか言っていましたか?」

 コチサ
 「ううん。第一そんなこと考えないタイプだし^-^;・・・でも一言言ってた、『いくら演出でも、客席に向かって銃を発砲するのは嫌だな』ってさ、バカだね、タマが飛んでくるわけないのに^-^;」

 会長
 「(>_<)」

 コチサ
 「どしたの?」

 会長
 「いや、コチサさんが長々述べた事は、実はその社長の一言に集約されているんじゃないかなって思ったんですけど、気がつきませんか?」

 コチサ
 「そなの?」

 会長
 「(>_<)」

 コチサ
 「ねぇ会長」

 会長
 「はい?」

 コチサ
 「今度はやっぱり会長と見に行こうね^-^;」

 会長
 「トンカツは不満でしたか^-^;」

 コチサ
 「そんなぁ、そうやって一言で集約されちゃったら、こっちとしては立つ瀬がないじゃん」

 会長
 「いいんじゃないですか?
もともと背が低いんですから^-^;」

 コチサ
 「失敬だな(`_')」

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 本田美奈子さん主演、劇団ミュージカル座「ひめゆり」、見方はそれぞれですが、2時間半があっという間に感じられるテンポと構成の力、演出の妙・・・
とても素敵なお芝居をありがとうございました。

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