No.195「益田ニク二郎!」  2002.2.4

 写真・・・コチサの「ニク二郎」 去年の春頃から、コチサの右肩に何者かが住み着きました。

 別に餌をあげて育てているわけでもないのに、少しずつ少しずつ成長してきました。

 最近では服を着た上からでも、存在感を主張してくる始末・・・

 ・・・ということで、重い腰を上げてインターネットで調べた総合病院に出没。

 準健康優良児で元気だけが取り得のコチサですから、人生の中で総合病院に行くことなど始めての経験です。

 風邪をひいての小児科と、喉をいためての耳鼻咽喉科、歯が痛んでの歯科、いずれも個人病院に行ったことがあるくらいです。

 卑屈になって行った方がいいのか?

 偉そうに行った方がなめられないのか?

 前日からいろいろ悩んで病院の門をくぐりました。

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 イラスト・・・受付のお姉さん受付のお姉さん

 「何ですかぁー?」

 コチサ

 「受診に来ました」

 受付のお姉さん

 「じゃー、ここに名前を書いてくださー」

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 コチサ

 「くださーいの「い」はどうしたの?」

 と、喉まで出かかったけど、ぐっと飲み込み、整形外科の待ち行列に並びました。

 待つこと2時間。

 ようやくお呼びがかかりました。

ライン

 イラスト・・・整形外科の先生整形外科の先生

 「どうしました?」

 イラスト・・・とりあえず平静コチサコチサ

 「肩に何かが住み着いたようなんです」

 整形外科の先生

 「じゃぁ陰陽師の先生を紹介しましょうか?」

 コチサ

 「えぇ、そうやって笑いで済まされる結果を祈る次第です」

 整形外科の先生

 「じゃぁ見せてください・・・ははぁ、なるほど、住み着いていますね」

 コチサ

 「えぇ、最近はこの膨らみが顔のように見えてくるんですよ」

 整形外科の先生

 「なるほど・・・じゃぁレントゲンを撮りましょう」

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 そして撮られたレントゲンには、まだ地球上でその存在さえ確認されていないエイリアンの「ニク二郎」が笑顔で写っていました・・・

 というのは真っ赤な嘘で・・・

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 整形外科

 「骨には異常が無いようですね。あのー形成外科に行ってください」

ライン

 今度は形成外科の待ち行列に並ぶこと2時間・・・

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 形成外科の先生

 「どうしました?肩にエイリアンでも住み着きましたか?」

 コチサ

 「はい」

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 そして・・・

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 イラスト・・・形成外科の先生形成外科の先生

 「腫瘍ですね。3センチ×1センチの大きさです」

 イラスト・・・ドキドキコチサコチサ

 「それは手遅れってことですか?」

 形成外科の先生

 「普通の人はこの大きさじゃまず気が付かないんですよ、肉がありますからね。だいたい10センチくらいに広がって初めて気が付くんですよ。あなたは痩せているから目立ったんですね」

 コチサ

 「病名は何と言うんですか?」

 形成外科の先生

 「脂肪腫です」

 コチサ

 「脂肪?今痩せているからって言ったじゃないですか?」

 形成外科の先生

 「これは太っている痩せているという意味の脂肪じゃありません。何故出来るかの原因は不明です。99%は良性腫瘍です」

 コチサ

 「って事は残りの1%は?」

 形成外科の先生

 「脂肪肉腫という悪性腫瘍です」

 コチサ

 「どうしたら判明するんですか?」

 形成外科の先生

 「切り取って組織検査をしないとわかりません。でもあなたの場合は、骨は勿論、筋肉の中にも入っていないし、行儀良く筋肉の上に乗っているのでまず問題は無いでしょう」

 コチサ

 「治らないんですか?」

 形成外科の先生

 「まれに再発はありますが、手術で完治します。形成外科に送られてきたのは、こちらだと手術後がきれいになるからです」

 コチサ

 「痛いのですか?」

 形成外科の先生

 「そりゃ少しは・・・」

 イラスト・・・ビクビクコチサコチサ

 「じゃぁやめます」

 形成外科の先生

 「そうですか?まぁ急がなくて良いです。10センチくらいになって生活に不自由が出てから切っても問題ありませんよ。ただ小さい今のうちのほうが傷跡が小さくて済みます」

 コチサ

 「手術代は高いのですか?」

 形成外科の先生

 「まぁ、○○万くらいです」

 イラスト・・・にっこりコチサコチサ

 「ごきげんよう」

ライン

 ということで、ほっと一安心のコチサです。

 手術をすべきかやめるか?

 やるならいつするか?

 まぁいろいろ後に続く問題は残ったのですが、大事には至らず一安心。

 とりあえず、しばらくはこの「ニク二郎」と呉越同舟の生活です。

ライン

 イラスト・・・ライトその夜・・・

 夢を見ました・・・

 オチが想像できるようなコテコテの夢でした・・・

 コチサがスーパーボールに出場してタッチダウンを決める夢です。

 チームメイト抱き合い大喜びのコチサは誰よりも肩をいからせていましたが、その肩はパットではなく、「ニク二郎」と「ニク三郎」だったという夢です。

ライン

 いくらコテコテでも、実際に夢としてみると気持ちの悪いものでした。

 さぁ「コチサニュース」のタイトルが「さよならニク二郎」となるのはいつの日か?

 やれやれ・・・

 イラスト・・・ホッと一安心コチサホッ!(実は気の小さいコチサです)


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