No.183「姪っ子たちへ」  2001.12.27

 イラスト・・・オレンジマフラーの雪だるまイラスト・・・ピンクマフラーの雪だるまイラスト・・・ブルーマフラーの雪だるまイラスト・・・オレンジマフラーの雪だるまイラスト・・・ピンクマフラーの雪だるまイラスト・・・ブルーマフラーの雪だるま

 今年の更新も後2回(今回を含めて)となりました。

  「コチサが勝手にスケジュールを作ってしまいました(^o^)丿
   2001年は12月29日(土)が最終で、
   2002年は1月9日(水)より再開いたします」

 その間、コチサは恒例の里帰りです。

 実家では、弟がパソコンを持っているのですが、マイライン登録以来「インターネットが使えなくなった」と向上心の無いことを言い続け、半年たった今でも繋がらないとの事なので、実家での更新を諦めた次第です。

 もともとインターネットに興味が無いような弟なので、使えなくなっても困らないから、何とかしようなどという気がないようです。

 ・・・と一通り、愚痴をこぼしたところで・・・

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 妹の子供たちへのお土産を買いに、アメ横に出かけて来ました。

 コチサは毎年の帰省のお土産を、アメ横のニキニキニキニキ「二木の菓子」で済ましているのです。

 一応こんなコチサでも帰省すれば、親戚に菓子折の一つでも持って挨拶に行くのですが、行く先が増えれば金額もばかに出来ません。

 「二木の菓子」の菓子折は定価より安いし、3つ以上買えばさらに卸値にしてくれるので重宝します。

 姪っ子たちにも今年は奮発して、キティーちゃんバックのお菓子詰め合わせセットを買いました。

 (これでお年玉がチャラになるなら安いもんです)

 イラスト・・・松竹梅この姪っ子たち・・・

 (ちなみに名前は、マツ子、タケ子、ウメ蔵とでもしましょう・・・妹の奴、3人も産んじゃうんだもんなぁ^_^;)

 実は、コチサは最初は苦手でした。

 ピアノ発表会で、子供たちとの交流は慣れているとはいえ、それは4才とか5才とか一応、コミュニケーションが取れる場合のこと・・・

 一日20時間近くも眠る、生まれたての子供というのはどう接していいのかわからなかったのです。

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 今でも思い出す、マツ子が生まれた年の帰省の事・・・

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 園子(妹)

 「コチサ姉ちゃん、マツ子抱いてくれるん?」

 コチサ

 「えっ?な、なんで?」

 園子

 「なんでって、姪っ子やで。可愛くないんか?」

 コチサ

 「可愛いとか、可愛くないとかって問題じゃないじゃん。まだ赤ん坊じゃん」

 園子

 「だから赤ん坊、可愛くないの?」

 コチサ

 「いやそんなに言うなら、なんかアザラシみたいで可愛いよ」

 園子

 「・・・」

 お母さん

 「まぁまぁサチコ、お前抱いてやらなぁ。園子が可哀想やで」

 コチサ

 「えー抱くのぉ・・・壊れたらどうすんの?」

 園子

 「お母さん、もうええわ。コチサ姉ちゃんは、昔から自分以外は可愛くないんや。コチサ姉ちゃんが子供の頃、お人形で遊んでることなんて一度も無かったやろ」

 お母さん

 「そうやこの子はお前と違って、お人形やぬいぐるみには全く興味が無かった子やったな」

 コチサ

 「な、なんだよ、話しがそれてるじゃん。いいよ抱くよ、抱くよ」

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 イラスト・・・ピンクのうさぎ その時の写真が今もコチサの手元にあります。

 まるで犬の嫌いな子供が、泣きながらその犬を抱き上げているような図です。

 この場合、犬の嫌いな子供というのはコチサで、抱き上げられている犬というのはマツ子です。

 コチサは両手を伸ばして、なるべく自分の体から離すようにマツ子を抱いています。

 (抱くと言うより、持ち上げているって感じです)

 マツ子はニコニコ笑っているのですが、よだれが落ちそうで、コチサの顔はそのよだれがいつ落ちるかとひきつっています。

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 お母さん

 「この写真を見る度、私は泣けてくるわ」

 コチサ

 「泣きたいのはこっちだよ。まさか今年はウメ子を抱けって言うんじゃないでしょうね」

 お母さん

 「園子ももう言わんと思うわ。あの子もこの写真を見て呆れてたからなぁ」

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 その後年末に帰る度、そんな事を言われ続けたある年・・・

 マツ子とタケ子が大きくなって、言葉をしゃべるようになっていました。

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 イラスト・・・マツ子マツ子

 「コチサ姉ちゃん、あそぼ」

 イラスト・・・タケ子タケ

 「タケ子も、あそぶ」

 マツ子

 「マツ子、コチサ姉ちゃんが好き」

 タケ

 「タケ子もいちばん好き」

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 こうなるともう赤ん坊ではなく、一人前の子供です。

 コチサにもようやくこの姪っ子たちが可愛く思えるようになってきました。

 一緒にお風呂に入りたいと言えば入ってあげるし、一緒に寝たいと言えば寝てあげるようになってきました。

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 園子

 「お母さん、コチサ姉ちゃんにも、母性言うのんがあったんやな」

 お母さん

 「そうやな。あの子にも人を可愛く思う心があったんやな」

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 余計なお世話です。

 二人で台所でそんな会話はしないでいただきたい。

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 そうこうしているうちに、今度はウメ蔵が産まれました。

 (いい加減にせいよ、園子)

 またまた赤ん坊の登場です。

 そしてこのウメ蔵は、マツ子やタケ子以上によだれをたらします。

 頼むから園子、コチサ姉ちゃんに抱けとは言わないで・・・

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 園子

 「コチサ姉ちゃん、ちょっとお願い。台所やるからウメ蔵抱いていて」

 コチサ

 「い、い、いやだよ」

 園子

 「な、なんで、初の甥っ子だよ」

 コチサ

 「コチサはかつて初の姪っ子のマツ子を抱いたからもういいんだよ」

 園子

 「・・・」

 浩二(弟)

 「ええわ、僕が抱きよるって」

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 姉妹喧嘩になる前に、察した弟が助太刀をしてくれました。

 出勤前の弟のスーツによだれが落ちます。

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 コチサ

 「浩二、スーツによだれが落ちたよ」

 イラスト・・・弟、浩二浩二

 「姉ちゃん、赤ん坊のよだれは殺菌力があるんやで、とっても清潔なんやで、汚くなんかないんやで」

 コチサ

 「ふーん。でもよだれはやだ!」

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 イラスト・・・ウメ蔵そのウメ蔵も今年は2才、もうよだれは垂らしていないという情報が入ってきました。

 マツ子、タケ子に続いて、ウメ蔵も可愛くなついてくるのでしょうか?

 年月がたって振り返ってみると、コチサには、マツ子やタケ子やウメ蔵と、ピアノ発表会で接する子供達の間には違った感情があることに気が付きました。

 「アザラシみたい・・・

 「よだれたらすから嫌だ・・・

 「頭でかすぎ・・・

 などと憎まれ口をきくコチサですが、いつのまにか無意識のうちに家族の一員としてこの子たちを入れている自分がいます。

 これが血というのかな。

 家族というのかな。

 「二木の菓子」でこの子たちへのお土産を何にするかで迷っている時に、迷っている自分がそれを楽しんでいる事に気づき、ふとそんな事を考えました。

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 子供の頃から自分が一番可愛くて、お人形やぬいぐるみに全く興味を示さなかったコチサだけど・・・

 そんなコチサだから、こんな気持ちの表し方でしか出来ないのかもしれないけど・・・

 コチサには確実に、姪っ子、甥っ子を思う「おばさん(もとい、お姉さん)」としての気持ちが育まれてきている・・・

 園子、それは本当なんだよ。

 あなたの子供たち・・・

 コチサはあなたと違う感じ方だけど、いとおしく愛らしく思っているんだよ、これでも。

 イラスト・・・羽子板さぁ、またみんなで楽しいお正月を過ごそうね。


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