No.164 2001.11.7
ついに今年もこの日が・・・
秋晴れの11月4日、リレーマラソン大会が行なわれました。
コチサのペッパーフレンズチームは、今年は総勢25名。
三チームに別れてのエントリーです。
このうちペッパーフレンズA,Bチームは、群馬の支店長、助さんと格さんがリーダーを努めます。
ペッパーフレンズCチームが東京代表で、コチサが精鋭8名を集めた、黄門コチサをリーダーとするグループです。
去年は、群馬チーム(特にT柳君の活躍に負けた)に惜敗をしたコチサチーム。
今年は大会2ヶ月前から、リベンジに向けての作戦が練られました。
コチサ
「東京チームの出走表、作ったんだけどこれでいいかな?」
社長
「ん?何この名前、みんなエントリーネーム?」
コチサ
「いや、まだみんなの名前がわからないから、とりあえずね」
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今回東京チームは、いつもの、コチサ・社長・砂太郎の凸凹トリオに加えて、砂太郎のバレー部の後輩4名と、現役トライアスロン選手が一人加入することになっています。
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社長
「疾風、砂坊、武蔵、暁、ロドリゲス、凪小僧、波平、ポンジの8名か・・・この砂坊ってのが砂太郎のこと?」
コチサ
「うん、そう。それで疾風君はトライアスロン君ね。ポンジはコチサのことだよ」
社長
「ふーん。なんだこの波平っていかにも遅そうな名前だな。みんな3周するのにこいつは一回しか走らせてもらえないのか、かわいそうだな。そういえば砂太郎、後輩に一人遅い奴がいるって言ってたもんな」
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おいおい、気づけよ。
それは、君だよ。
波平というのは社長、君のことだよ。
今年は「勝ち」に行くんだよ。
君に3周も走られたら、チームとしては辛いんだよ。
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コチサ
「いや、それは・・・実は・・・社長のことっす」
社長
「どゆこと?」
そして・・・
空澄み渡った午前11時、今年も浅井えり子さんのスタートピストルの合図で、総勢131チームの第一走者がスタートしました。
コチサチームの第一走者は、砂太郎。
そして横には、サッカーチームのユニフォームを着込んだ背番号7のT柳選手が・・・
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コチサ
「砂太郎、最初からぶっちぎれー、T柳君には負けるなぁ!」
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砂太郎は、コチサの教えを着実に守り、T柳選手を20秒以上引き離して襷をつなぎました。
砂太郎自身も前回のベストタイムを30秒更新する力走でした。
そしてコチサチーム第2走は、疾風ことトライアスロン君。
さすがに早い。
砂太郎の記録をまたまた30秒上回っての快走です。
6走目が終わり、コチサ達CチームはA,B両チームを1周近く引き離しました。
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そして7走はコチサです。
負けていると気にならないのですが、リードしていると結構プレッシャーになるものです。
緊張して襷を受けました。
今回のコースの良かった事は、500メートルごとの距離表示があったことです。
その500メートルごとに、ラップタイムを刻み、ペース配分を考える事が出来ました。
結局コチサも、前年を1分以上上回る好記録で次のランナーにつなげました。
ふぅ〜。
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13走目。
一時は1周以上引き離したA,B両チームとの差が半周に縮まっているとの情報が入りました。
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そして14走目は、波平です。
Bチームは再びT柳選手との事・・・
あぁ・・・
万事休すかぁ
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ところが波平が頑張りました。
去年のタイムを2分近く縮めて戻って来ました。
顔面蒼白・・・
大丈夫かな?
もしかしたらゴールをしたらそのまま倒れちゃうんじゃないかな?
そしたら、会社はコチサのものかな?
そんな不安とも喜びともつかぬものが押し寄せましたが・・・
コチサは知っています。
波平こと社長は、ここ数ヶ月、朝に夕に時間を見つけて走っていました。
去年の屈辱、そしてコチサの必勝プランからはずされた事が悔しかったのでしょう。
でも月100キロ以上の走りこみは無駄ではなかった。
20以上も歳の離れた砂太郎の後輩達の一人を超える記録で戻ってきたのです。
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「ねぇ、お願いだから、今度はその努力、会社経営に向けて」
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コチサは咽まででかかった言葉を飲み込み、激励の笑顔を向けました。
この波平の活躍に燃えたCチームは、一気に士気が上がり、最終21走目を迎える頃には、Aチームには2周、Bチームには3週のリードを広げていました。
前年のアンカー勝負ほどの接戦にもならずに、アンカーコチサに最終タスキが手渡されました。
まさにウイニングランの気分、ゆっくり水を飲みながら走る事も出来たコチサですが(去年相手チームにそれをやられたからね)、やっぱりフェア−プレイの精神で真摯に戦い抜くことがコチサの使命、最後の力を振り絞って全力で走り続けました。
3時間4分7秒。
念願の「サブスリー」(42.195キロを3時間未満で走ること)こそ達成できませんでしたが、去年のタイムを30分も縮める大記録で、コチサ率いるペッパーフレンズCチームのゴールです。
支店長(助さん)
「ご苦労様でした。圧勝でしたね」
コチサ
「なんの、なんの」
支店長(格さん)
「こっちも強いメンバー入れたんですが、平均的にCチームが粒ぞろいでした」
コチサ
「なんの、なんの」
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2年に渡る戦いに決着をつけ、今、勝利者となったコチサは、小さな体を精一杯背伸びをしながら笑顔を振りまきました。
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コチサ
「今度は、個人記録のハーフマラソンでお会いしましょう」
支店長(助さん)
「コチサさん、そんなに背伸びしなくても、コチサさんチームが勝ったのには変わりませんよ」
コチサ
「あ、そう(背伸びをやめる)」
支店長(格さん)
「また、小さくなりましたか?コチサさん」
コチサ
「失敬だな。158センチ、変わらないよ」
支店長(助・格)
「全く、舞台以外ではなんと小さいお人なんだ、コチサさんは」
へん!
ほっといてちょ。
コチサペッパーフレンズCチーム
出場131チーム中、第42位。
ちなみにBチーム85位。
Aチーム、この時点でまだ記録出ず(多分100位くらい)
風薫る、秋の一日。
コチサ大いに吼えるの巻・・・
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