No.154 2001.10.13
事務所の外壁工事が本格化してきました。
今では全面、薄透明幕に覆われて、晴天の日でも曇天の趣です。
(蚊帳の中にいるみたい(゚゚))
事務所が録音スタジオを兼ねていることもあって、騒音に対する時間調整などで、唐沢寿明似の現場監督と山口智子似(しつこいぞ(-_-;)※第138号参照)のコチサはすっかり仲良くなりました。
唐沢監督
「えーと、今日明日で、ベランダの高圧洗浄を行いますので、窓はきっちり鍵をかけて下さい。そうでないと水が入りますからね」
コチサ
「高圧洗浄?」
唐沢監督
「えぇ、これなんですけど、ここから水が吹き出て、長年へばりついた汚れを一掃するんです」
コチサ
「なんかロケットランチャー砲みたいですね」
唐沢監督
「勢いがすごいですから、押さえ部分がしっかりしてないとぶれるんですよ」
コチサ
「頑張ってください」
コチサ
「・・・だってさ」
社長
「ほうー」
コチサ
「ねぇ、すごい音、始まったみたいだよ、見に行こうか」
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コチサの棟は最も左側ですが、洗浄作業は右側の棟からはじまりました。
地上15メートル。
(この写真、わかるかな・・・真上から撮ったのね^^;)
ゴム製のつなぎ服に頭のてっぺんから足の先まで包む完全武装した作業員(スパイダーマンみたい(*_*))が、組み立てた足場からロープに支えられてベランダに侵入する姿は、何か別の姿を連想させます。
肩から吊り下げた、ロケットランチャー砲が本物に見えます。
作業員は、降り立ったベランダからガラスサッシに向けて勢いよく放水しました。
すごい・・・
ものすごい圧力の水がガラスや壁や、手すりに吹きかかります。
あっという間に汚れが流れていく様は圧巻です。
年末の大掃除のガラス拭き、この放水機があれば完璧なのに・・・
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コチサ
「すごいね」
社長
「あぁ、あっひらめいた!ねぇコチサ君・・・」
コチサ
「えっ、やだぁー」
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社長のアイデアはくだらないものでした。
作業員がベランダに来てもサッシは開けておく。
そしてその開けたサッシの前で、コチサがガラス板のパントマイムをする。
(両手を広げてペタペタやるやつ・・・パントマイムの定番だね)
その演技に作業員がだまされて、ガラスがしまっているものと勘違いして放水したら、コチサをプロのパントマイマーと認めようというものでした。
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コチサ
「ば、ばっかじゃない。くだらなすぎるよー」
社長
「自信ないのか?」
コチサ
「そういう問題じゃないくて、万が一放水されたらコチサだけじゃなくて、事務所の中までビシャビシャになるんだよ」
社長
「そっか、やめよう。いいアイデアだと思ったけどな」
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でもせっかくのアイデアをそのままボツにするのも惜しくて・・・
結局ガラスは閉めたままで、作業員さんがベランダに乗り込んできたら、パントマイムの演技をするということになりました。
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社長
「まぁそれでも、大変な作業をしている作業員の人たちへの気分転換にはなるわな」
コチサ
「えぇ、コチサもひと時の憩いを提供できれば幸いです」
そして、このベランダにも作業員さんが乗り込んできました。
それっ!
(イラストの上にカーソルを置いてみて!)
窓の前に飛び出して、演技をするコチサ(プロだね(^_^;))
放水姿勢のまま、一瞬ギョッとして立ちすくむ作業員さん。
演技を続けるコチサ。
何事も無かったかの様に放水をはじめる作業員さん。
コチサの前のガラスには、水流が渦巻きのように舞っています。
数分の放水の後、作業員さんは無言で次の部屋に向かっていきました。
コチサの演技も終了です。
コチサ
「喜んでもらえたかな?反応無かったけど」
社長
「当たり前だろ、こういう作業をする人は事前に徹底的にレクチャー受けるからな。何があっても部屋の中の出来事に意識を向けちゃいけないんだ。プライバシーの侵害とか言われちゃうからね」
コチサ
「なんだ、じゃぁ見てくれなかったのかなぁ」
社長
「見ないわけ無いだろ、あんなにガラスを隔てて30センチくらいの目の前で派手なことやってれば、嫌でも見るだろ」
コチサ
「そっかぁ、じゃぁ一服の清涼剤にはなってもらえたんだね」
社長
「その逆かもしれないよ。妙に疲れたかもね。でもコチサ君よくやったね、その度胸だけは大道芸人としてプロ並みだね」
コチサ
「いや、まぁ知ってる人だからさ、冗談で通じるだろうって思ってね」
社長
「あの作業員知ってるのか?」
コチサ
「唐沢君でしょ、仲良いんだ、ダチだよ、ダチ」
社長
「唐沢君って監督だろ。こんな現場作業やるわけないじゃん」
コチサ
「えっ?じゃぁ誰?」
社長
「誰って、作業員だろ」
コチサ
「えっ?やだ・・・ハズカシぃ〜」
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