No.132 2001.8.22
このお盆、実家では久々に家族が集結しました。
お父さん、お母さん、妹、弟の4人が水入らずで過ごしたそうです。
これでコチサが揃えば、完全集結、両親もさぞや嬉しかったことでしょう。
すまん!
お父さん、お母さん。
ところが・・・
こんな会合が持たれたそうです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
お父さん
「久しぶりに家族が揃ったところで、もう一度確認したいことがある。最近、我が家の情報がサチコによう漏れておるようだ・・・心当たりがあるやつはおるか?」
浩二(弟)
「知らん、知らん、僕は知らへんて」
お父さん
「そうか、それならいいが・・・まぁ犯人はとかく自分から騒ぎよるからな」
浩二
「知らん、知らん、僕は知らへん」
お父さん
「・・・・」
お母さん
「あのな、みんなもよう知ってのように、サチコに伝わるとな、物事が大きくなるんや。本来なら丸く収まることが、収まらなくなるんや。だからなこれは決していじわるじゃなくてな・・・世の中にはサチコに伝えんでええことがたくさんあるんや」
浩二
「僕、おばあちゃんの入院の事は伝えんかったでぇ」
お母さん
「そや、だからおばあちゃん、元気に退院出来たんや」
園子(妹)
「お母さんが、病院行った時は大騒動やったもんな」
(※コチサニュース第63号参照)
お母さん
「そやろ、心配してくれるんはありがたいけど、親戚中まで巻き込んで大変やったわ」
お父さん
「そういうことや。ええな、みんなわかったな。じゃぁお父さんの後について復唱せぇ・・・ひとぉーつ!、サチコから電話があって「みんなどうしてる?」と聞かれたら、「みんな元気だよ」と答える事!」
園子・浩二
「ひとぉーつ!、サッコ姉ちゃんから電話があって「みんなどうしてる?」と聞かれたら、「みんな元気だよ」と答える事!」
お父さん
「ふたぁ〜つぅー!、サチコから電話があって「何か変わった事があった?」と聞かれたら、「何にもあらへん」と答える事!」
園子・浩二
「ふたぁ〜つぅー!、サッコ姉ちゃんから電話があって「何か変わった事があった?」と聞かれたら、「何にもあらへん」と答える事!」
お父さん
「よーし、わかったな。家族のため、みんなちゃんと守るようにな。じゃぁお父さんから大事な話があるけんな。実はな・・・」
そんな会話がされていた事を知る由もないコチサは、いつものように元気に浩二に電話を・・・
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
コチサ
「もしもし、浩二。みんなどうしてる?」
浩二
「み、みんな元気だよ」
コチサ
「何か変わった事あった?」
浩二
「な、何もないで」
コチサ
「何か変だな?・・・浩二、コチサを欺こうなんて無理なことわかってるでしょ」
浩二
「な、何もないって・・・さよなら(ガチャン)」
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
さすがに今回は浩二も口が堅いようです。
しかし、こんな事で引き下がるコチサだったら、コチサの看板が泣きます。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
コチサ
「もしもし、園子、聞いたよ」
園子
「な、何が・・・?」
コチサ
「言わなくていいって、わかってるから・・・だいたい浩二に隠し事させよういうのが無理だって」
園子
「なんの事かわからんで?」
コチサ
「いいって、いいって。浩二も今回ばかりはかなり頑張って粘ってたけどね・・怒んないで誉めてやってもいいくらいね」
園子
「ふー、そうなんか、知ったんか。まぁ仕方ないわな。っていうか知っとかなあかんことやからな」
コチサ
「(勝利は近いぞ・・・わくわく)でしょ、コチサが知ってないとだめじゃん、やっぱり」
園子
「で、どうするん?実家帰るんか?」
コチサ
「(ん?)ま、まぁ、今考えてるとこ」
園子
「お父さんは、それ心配してるんやで、サッコ姉ちゃんが慌てて帰ってくるんじゃないかって」
コチサ
「(ますます??)まぁ慌てても仕方ないしね」
園子
「まぁな、命に関わる手術や無いし、入院も2週間やしな」
コチサ
「そ、そ、園子、それどゆこと?、誰が手術すんの?何があったの?」
園子
「姉ちゃん、騙したな」
コチサ
「うるさい、何があったの?誰が手術するの?言いなよ!」
お父さんがヘルニアの手術をする事になったそうです。
重いものを持ち上げての肉体労働が、腸壁をすり減らし、股関節から飛び出させてしまったとのことです。
数十年前、盲腸を放ったらかしにして、生死の境をさまようという無茶をしたお父さんは、その事に懲りてか、今回は痛みが出てそれほど我慢せずに病院にかけ込んだそうです。
その決断、良し!
だけど、相変わらずコチサに隠そうとするその姿勢はダメです。
「子供に心配をかけない、親はスーパーマンである」
その教育方針のせいで、コチサは幸せな人生を歩ませてもらいました。
でも、人は歳をとります。
子が親を気遣うのは当然の事です。
お父さんは、同じ県内に暮らしている妹と、一緒に暮らしている弟には、結局はバレてしまうからと、心配をかけないように、先に手術の話しをしたようです。
でも東京にいるコチサなら、2週間の入院の間くらいなら隠し通せると思ったのでしょう。
へん!
甘いね。
お父さんとお母さんの状況を把握するための、コチサスパイ網は至る所に張られているのだ。
逃げも隠れも出来んのだよ。
情報を仕入れてから数時間、コチサ情報網を駆使して、お父さんの話に偽りが無かった事を確認したコチサは一安心。
確かに命に関わるような手術ではなく、入院期間も2週間だそうです。
ここはひとつ、お父さんの気持ちを受け入れて、手術から入院期間中は知らないふりをして、退院当日にコチサから「お見舞い」が届くという、「うっちゃり作戦」でウサをはらしてやろうと決めました。
コチサ
「浩二!あんたこれから毎日退院の日まで、お父さん情報を正確に伝えきゃダメよ」
浩二
「えー、やっぱり僕がぁ・・・」
大丈夫だよ、お父さん。
東京の空からも、一分一秒も無駄にしないで祈っているから。
早く、元気に、戻ってこぉ〜い
|