No.91 2001.5.18
コチサの舞台を見たというディレクターが、町おこし村おこしの為の民話の朗読の仕事をくれました。
ディレクター
「やぁ、よろしくお願いします」
コチサ
「コチサです、こちらこそよろしくお願い致します」
ディレクター
「語り部の方たちとはまた違った、新しいタイプの民話の朗読です。コチサさんのパワーを見せつけて下さい」
コチサ
「頑張ってやらせていただきますが、随分な身に余るお仕事、気が引き締まります」
ディレクター
「舞台の時の迫力、リスニングマガジンでのテクニック、その二つを合わせていただければ、こちらのイメージにぴったりになります」
コチサ
「お心に恥じないよう、一生懸命務めさせていただきます」
・・・とまぁ、通りいっぺんの社交辞令を経て(-_-;)・・・
雑談タイムに入ります。
話すほどに盛り上がり、コチサの口先三寸、嘘八百が冴え渡ります。
ディレクター
「コチサさんて、意外と小さいんですね。お会いしたとき気がつきました」
コチサ
「それは異な事を・・・」
ディレクター
「言われませんか?」
コチサ
「えぇ、まぁ」
ディレクター
「舞台のコチサさんて、異様に大きく見えますからその反動ですかね」
コチサ
「それは良く言われますね。舞台とかステージとか見られた方は、大きい人だと思っている見たいです」
ディレクター
「でも、ちっこいんですよね」
コチサ
「ま、まぁね」
ディレクター
「話せば話すほど、ちっこいですよね」
コチサ
「意味がよくわかりませんが・・・」
ディレクター
「コチサさん、意外と小さいんですねとかは言われても、背が低いですねとかは言われないんじゃないですか」
コチサ
「そういえば、そうですね」
ディレクター
「そこにコチサさんの秘密があるんですね」
何を言ってるんだか、このへっぽこディレクターは(-_-;)
でも確かに・・・
「意外と小さいんですね」
とかは言われることがあるけど、
「背が低いですね」
とかはあんまり言われた事がない・・・
・・・ってことは、
小さく見えるのは、外見そのものじゃなくて、内面ってこと?
話せば話すほどちっちゃくなるのは、人間的にどんどん薄くなってくるということ?
コチサ
「軽薄さが表に出てくるということでしょうか?」
ディレクター
「いや何もそこまで卑下しなくても。庶民性が感じられて親しみがわくという事じゃないでしょうかね」
コチサ
「親しみがわくと、小さく感じるんですか・・・」
ディレクター
「コチサさんの場合、特に舞台に上がると孤高の感じになるから。話してみてのギャップがそう感じさせるんでしょう」
コチサ
「お気遣いの言葉ありがとうございます」
結局、沈黙は金ってことなんだね。
でも口先三寸、嘘八百は、コチサの座右の銘だし、今更変われと言われてもなぁ・・・
ちっちゃくてごめんね、フン!
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