No.85 2001.4.30
大型連休が着々と進行しています。
コチサは、ホームセンターで、ひまわりの種と、黄色ピーマンの苗を買って来ました。
先日植えたプランターの茄子の苗の横に、ひっそり植えてみました。
これで、夏には、ひまわりの花を見ながら、茄子とピーマンのパスタをお腹いっぱい食べられます。
このプランター完成までの一苦労を振り返ると・・・
先ずは先週、同じホームセンターで茄子の苗を見つけたのがはじまり・・・
コチサ
「もしもし、砂太郎?・・・あのさ、砂太郎の家って実家だよね」
砂太郎
「えぇ」
コチサ
「家にさ、庭あるよね。大きな木がいっぱいあるよね」
砂太郎
「えぇ、みかんとかビワとか・・・」
コチサ
「あのさ、茄子の苗を買ったんだよね、68円で。事務所のベランダで育てようと思うんだけどね・・・でさ、プランターに植えようと思ったんだけど、土が足りないのよね。録音に来るついでに、完全有機栽培しようと思ってるから、庭の土、持ってきて」
2時間後・・・事務所に砂太郎が到着
砂太郎
「持ってきました。葉っぱがいっぱい落ちてますから、腐葉土になってますよ」
コチサ
「ありがとう・・・じゃぁ、早速、植え替えるね」
砂太郎
「ミミズも3匹、入れてきました」
コチサ
「うあっ!」
コチサはただでさえ、土を触ったりが好きではありません。
農家の娘ですが、田圃にはめったに入りませんでした。
土の中にいろんな虫がいるのを知っているからです。
だからコチサの田舎での当番は、家から畑までやかんの水を運ぶことでした。
昔のカップヌードルのCMのアーノルドシュワルツネガーさんのような、やかんに水をいっぱいに入れ畦道を走りました。
そんなコチサにミミズとは・・・
コチサ
「なんで、ミミズなんて・・・」
砂太郎
「ミミズのいる土は良い土だって言いますから」
コチサ
「じゃぁ砂太郎、やってね」
結局、砂太郎は土を持ってきたのに怒られ、コチサの指示のもと苗植えの一部始終を手伝わされ、最後には録音が遅れたと怒られました。
でも出来上がったプランターは、コチサではとても出来なかった、風よけの枠組みや柱付きです。
あとは水をやり、ミミズが栄養をまき散らしてくれて、美味しい茄子が出来上がるのを楽しみに過ごすだけです。
そして実家に電話
コチサ
「お母さん、コチサ、茄子を植えたんだ」
お母さん
「ほー、あんなに畑仕事を嫌がったお前がな」
コチサ
「ミミズ入りだよ」
お母さん
「信じられんな、お前がミミズを触るなんて」
コチサ
「もうちょいちょいだよ、三つ子の魂百までって言うじゃん。コチサはお母さんとお父さん、そして農家の子なんだよ」
お母さん
「お父さんが聞いたら、泣いて喜ぶような事を言いよって・・・なんか裏があるんと違う?」
前にも書いたけど、コチサが東京に出ていく時、
(いっぺん家出して連れ戻された後ね)
お父さんがコチサの手を握り、
「この手はわしと同じ百姓の手なんじゃ。東京に行ってどんなにしゃれても、お前のこの手は変わらない。百姓の手なんだ、それを忘れるな」
って言って益田家を感動の渦に巻き込みました。
お母さんなんかは隣で涙流して・・・
コチサ
「失礼だな。東京にいると故郷の事が懐かしくなるもんなんだよ」
お母さん
「そうかぁ、それは嬉しいな」
コチサ
「無農薬の完全有機栽培だから、出来上がったらお母さんにも送るね」
お母さん
「でも、苗はどこで買ったん?・・・その苗も有機苗だったん?」
コチサ
「ん?・・・それはどうかな」
お母さん
「まぁ、しっかり作るんだよ」
コチサ
「うん、お父さんにも、コチサが東京で野菜作りに励んでいるって伝えといて」
お母さん
「あぁ、喜ぶやろな」
お父さん、お母さん、喜んでくれたかな。
野菜作りに励むコチサに
「やっぱり、わしの子だ」
って喜んでくれたかな。
なかなか生活苦から抜け出せないコチサ。
近づく、母の日、そして父の日。
今年はものではなく、せめて気持ちで、嬉しい思いをしてもらえれば・・・
美味しい野菜と親孝行、砂太郎のおかげで一石二鳥の一日でした。
うっ、今日はネタつまり・・・オチが決まらない・・・
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