No.81 2001.4.20
チャンピオンにインタビューです。
コチサ
「チャンプと呼ばせていただいていいですか?」
チャンプ
「ええ、どうぞ」
コチサ
「チャンプの今の姿を一番喜んでいらっしゃるのはどなたでしょうか?」
チャンプ
「家族、いや、応援してくれた人たちかな?」
コチサ
「初めてチャンプになられたのは?」
チャンプ
「もう10年も前です」
コチサ
「10年間チャンプを維持し続けるということは、チャンプにとってどういう意義のあることですか?」
チャンプ
「チャンピオンになってしまった以上、チャンピオンで無くなることは出来ない、日々その戦いです」
コチサ
「なるほど・・・チャンプは普段はどんな生活をされているんですか?」
チャンプ
「チャンピオンであること以外は、普通と変わらない生活をしてると思います」
コチサ
「食事には節制をされていますか?」
チャンプ
「もともと胃が弱い方なので、いっぺんにたくさんは食べられないですね」
コチサ
「もしチャンプになっていなかったら、今頃何になっていたと思いますか?」
チャンプ
「チャンピオンの前に道は無く、チャンピオンの後にも道はない、私はチャンピオン以外にはなれなかったでしょう」
なるほどチャンピオンになる人間というのは、奧が深いものだ・・・
インタビューをしながら、コチサは感心していました。
コチサ
「チャンプにはお子さまがいらっしゃますよね、お子さまはお父さまを誇りに思っていらっしゃるでしょうね」
チャンプ
「いや、息子もチャンピオンですから、そういう意味ではライバルですね」
コチサ
「そうですか、息子さんもチャンプでいらっしゃったんですか。存じませんで」
チャンプ
「子供は双子ですが、二人ともチャンピオンです。妻もチャンピオンですから、まぁなるべくしてチャンピオンになったということです」
コチサ
「まさにサラブレットという言葉が相応しい家系だったんですね。チャンプのお父さまやお母さまも?」
チャンプ
「もちろんです。代々チャンピオンの家系です。家系図の限りでは私が15代目になりますが、そのうちチャンピオンでなかったのは、7代目ただ一人です」
コチサ
「はぁー、感服致します。今日は快くインタビューに応じて頂きありがとうございました」
チャンプ
「いえ、またいつでも呼んで下さい」
さすがチャンピオンです。
最後の言葉が終わるか終わらないかのうちに、チャンプはアッという間にコチサの視界から消えていきました。
ドラえもんと喧嘩をしたりとか、ヒラリークリントンと遊園地のコーヒーカップに乗ったりとか、象に食べられたりとか、アリンコになって人間の靴底に踏みつぶされそうになったりとか・・・
わけのわからない夢はたくさん見ます。
でも今回の夢ほど醒めた後、気になるのもはめったにありません。
何のチャンピオンだったんだろう?
先祖代々チャンピオンの家系で、妻も双子の子供もチャンピオンだと言っていました。
胃が弱くて食事はあんまり咽を通らないとも。
10年間チャンピオンを続けているというけど、じゃぁ10年前は奥さんと双子の子供がチャンピオンで、自分はチャンピオンじゃなかったのでしょうか?
チャンピオンにインタビューという、その事に感激して何のチャンピオンか確かめなかった事が今更ながら悔やまれます。
今日は早めに寝ることにします。
もう一度、チャンプが出てきたら、今度は何のチャンピオンかを真っ先に尋ねる為です。
もしわかったら皆さんにもご報告します
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