No.55 2001.2.19
再びめぐってきた、仕事のOFFと日曜日が重なったラッキーデー。
朝から自転車で、周辺散策の旅に出発しました。
幸い天気にも恵まれ、楽しい休日を過ごすことが出来ました。
先ずは、朝市へ・・・
コチサ
「キャベツまだ高いね、298円かぁ」
ヤオヒデさん
「あー、いつものお姉さん。ごめんね、あと一月我慢してよ」
コチサ
「夏から秋の頃は、3個100円だったのにね」
ヤオヒデさん
「そうだね、自転車にキャベツ6個とアボガト9個乗せて帰ってたよね」
コチサ
「それでも、全部で400円だったのにね」
ヤオヒデさん
「お姉ーさんに教えてもらったアボガ丼とキャベツの食事、あれ結構病みつきになるよね」
コチサ
「でしょ、だからこんなにキャベツが高いと困るんだ」
ヤオヒデさん
「じゃぁ、取り合えず2個で500円でどう?」
コチサ
「アボガド一個付けてくれる?」
ヤオヒデさん
「ま、いっか・・・まいどー」
そして自転車は、風を切ってホームセンターへ
。
久しぶりに来るホームセンターは、園芸用品の売場が色づいていました。
冬場は、葉っぱものばっかりだったのに、今や、赤や青、ピンクや黄色の花が咲いた小鉢が並びだしていて・・・
もうそれだけで華やかな気分です。
チューリップの鉢植えに、小さな女の子が近づき、鼻をくっつけて匂いを嗅いでいます。
穏やかな早春の日差しのもと、女の子の胸は、花の香りより春の香りで満たされたようで、足どり軽くお母さんのところに戻っていきました。
「チューリップはね、バレリーナっていうオレンジ色の花が咲くやつじゃないと匂いはしないんだよ」
コチサのそんな知ったかぶりの常識なんて、現実の光景にはなんの意味を持たなんだ。
なんだか嬉しくなったコチサは、再び自転車のベルを鳴らしながら・・・
今度はいつもの公園にやってきました。
子犬がコチサの自転車にまとわりついて来ます。
カゴの中のキャベツかアボガドが目当てのようで・・・
困惑顔のコチサに、飼い主と思われるおばさんが笑顔で近づいてきます。
おばさん
「まだまだ、赤ちゃんだから、困ったわねぇー」
「こらこら、それって何か違うだろ」と思ったけど、春の日差しに免じて、笑顔でその場を立ち去りました。
そして自転車はいつもの図書館へ・・・
キャベツとアボガドは馴染みの受付の横に置かせてもらって、ゆっくりのんびり本をめくりました。
何気ない、何のへんてつもない一日。
ヤオヒデさんと、女の子と、おばさんと、図書館のお姉さん。
そして、キャベツとアボガドとチューリップと、子犬。
こんな日があることが、明日の活力へ繋がるんだな・・・
夕食にキャベツをかじると、やっぱり花の香りがしました。
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